サイエンスをじぶんに向ける

じぶんのふるまいに現れたものを映し出し、それをたどって写しとる。後からそれをふりかえり、気づきや発見につなげる。身をもって体験する自然な行為に現れたものを、直感的な表現に変えて感じとる。人間の英知を、だれもが日常の生活で実践(プラクティス)できるようにする「エンパシーム」は、サイエンスをじぶんにむけて活かします。

50の点をつなぐ、じぶんの「あいうえお」(続・エンパシーム道歌)

あそび心で手を動かしてつくった、自作のいろは歌。今回は「あめつち」の歌をヒントに。たまたま、できたんでしょ?どんなパズルも、手を動かしていくうちに偶然にみちびかれます。たくさんの偶然が待っています。何度だってやり直せます。ことばは常につくられるもの。ならば、自由度を広げて、遊んでみるのも、あり。うまいか下手かではなく。

Try another one.(別のものをトライしてみよう)

相手と共に紡ぎ出すことば (身のまわりの時間と空間のアフォーダンスによって)

ジェームズ・ギブソンは、知識は頭の中ではなく、環境自体の中に存在していると考えました。レモンのすっぱさも、木々の葉のざわめきも、人間が感じ取るからこそ、すっぱさとか、ざわめくといった性質が現れてくるのです。相互作用によって外界が方向づけする性質をアフォーダンスと呼びます。エンパシームにはこんなアフォーダンスがあります。

あさがお [ひとりだけで咲いていない]

シルク衣装のような朝顔の美しい花びら。じぶんの時計でひらいて閉じて。折りたたむと言いますが、萎んだり縮んだり、壊れないようにやさしく曲げる工夫があります。光、水、虫、空気。周りと共に生きています。ひとりで咲いているけれど、ひとりだけで咲いているのではない。こうして私たちも日々、その驚きや喜びを伝えあえるのですから。

It’s wondrous.(すごいふしぎ)

円と三角とカタツムリ [声をカタチに変換するフィルター]

声でことばを生み出し、それを聞き取るしくみ。耳の奥にある「蝸牛」という器官は入ってきた音波を分解して脳に信号を送るフィルターです。私たちの身体には、声をカタチで捉えるしくみが備わっています。エンパシームは、先人の遺産を受け継ぎ、情報が目で見て直感的に一瞬でわかるようにして、プラクティスに使えるようにした変換フィルター。

Voice nurtures the mind.(声が心を育む)

50の点をつなぐ、じぶんの「いろは歌」(エンパシーム道歌)

50音のすべてをひとつずつ使った「いろは歌」は、かな文字を過不足なくつないで完結したストーリーで、ひとつの世界を表しています。おなじように、ひとつオリジナルのものをつくってみます。「エンパシーム道歌」です。あそび心をもって手を動かしていくうちに、縁にめぐりあえます。実はところどころ、見えないけれどつながっているのです。

Connect the dots. Some are already connected.(つないでみよ。いくつかは、もうつながっている)

相手のことばを聞き書きする学び

民俗学者で、介護のあり方を追求する六車由実さんは、こう言います。「民俗学における聞き書きで、語られた言葉を正確に記述し、文脈に沿って解釈する。対等にむきあい、信頼関係を築く。忠実に記録し、理解し教えを頂くこと。」すべての学びにあてはまります。エンパシームは、じぶんと相手のことばを聞き、書き写し、互いの心に寄り添う場です。

Caring matters most .(相手の心によりそうことこそ)

「やわらぎ」を組み込んだ作法

作法とは、古くからの決まり事のことではありません。運動でも料理でも演奏でも、所作を定めたルールがあります。それらはみな、ある姿勢・状態をつくる方法です。身体でふるまいを身につけるために作法がいるのです。作法で反復することで無意識的にできるようになります。作法はプラクティスへの導き。最も大切なことは心を和らげることから。

Clear your surrounding.

サイエンスも心の学び

Science is deeply imaginative.

福沢諭吉の著書『訓蒙・窮理図解』から。「温気の事。どんな物でも熱すれば膨張するし、冷やせば収縮する。自然界にあるすべての物が、熱の恩恵を受けている。空気の事。空気は世界を取り巻いて海のようである。」熱の恩恵、空気の海。目に見えない物事に共感のまなざしをむけることがサイエンスの心を養います。リベラルアーツもそういう意味。

しあわせる(しあわせの本当の意味)

「しあわせ」ということばの由来は「し・あわせる」こと。天がすることにあわせること。おなじ方向にじぶんを「しむける」ことです。英語の happyということばの由来は、「何かが起きる」(happen) ことです。主語は、it とか things です。つまり天とおなじことです。happyの状態になることは、しあわせること。

Things happen with me.