All you need is love|誤解を解く② (「愛こそはすべて」ではない)

ビートルズのAll you need is loveという曲は「愛こそはすべて」という邦題で知られています。ところが、この曲の意味は「愛こそはすべて」ではありません。「愛さえあれば、何もいらない」でも、「愛があれば、何でもできる」でもないのです。愛という概念の常識ではなく、大切にする、愛するという行為を歌っています。

Nothing works unless you do.(じぶんでしなければ、何も起きない)

All you need is love|誤解を解く① (なんで、そんなあたりまえのことを歌うの?)

イタリアをドライブ中。バックミラー越しに、後部座席で車内の音楽を聞いている9歳の息子のクスクスと笑う様子が見える。曲が進むにつれ、ケラケラと笑いだした。「何がおかしい?」「なんかへんだよね?」「どうして?」「だってさ、何でそんな曲を歌うの?」私はこどもの時からこ曲を何百回も聞いてきたのに。考えたことのない衝撃があった。

Why do you sing a song like that?(なんでそんなこと歌うの?)

全体こそ、われらの魂|エマーソンの詩より

つながりの中に、部分の中に、微細なつぶの中に、同時にわれらの中に、全体という魂が宿る。すべては分けへだてなく結びつき、われらは永遠なる全体と一体である。見る者と見られる景色さえ一つになる。ものごとをひとつひとつ分けて見ても、そのひとつひとつが輝く部分となる。全体こそ、われらの魂。その至福に、われらはいつでもふれられる。

The whole is the soul.

思い出すから記憶になる|ロイヤルコペンハーゲン発掘ミステリー

記憶があるから、思い出すのではありません。思い出すから、記憶になるのです。思い出すのは、脳がひとりでやっているわけでありません。道具の手助けなしには、なかなかでてこないものです。記憶は「つながり」です。つながりによって、その都度、アウトプットされてくるものです。50年以上前の、一枚の写真からのエピソードです。

We don’t remember days. We remember moments.

愛語には驚くほどの力がある

道元禅師『正法眼蔵』は、四つの行いを説きます。布施(ふせ)見返りを求めない。愛語(あいご)やさしいことばをかける。利行(りぎょう)自分を忘れて人に尽くす。同時(どうじ)わけへだてをしない。愛語は今できます。人からかけてもらった、やさしいことばを思い出して下さい。そのことばを声にして発するのです。驚くほどの力があります。

Thanks you. (ありがとう)

Yieldって?|ゆずる・あげる=生み出す・もたらす

標識Yieldは「路をゆずれ」です。ゆずるとは待つことです。待つとは、相手にじぶんの時間をあげること。ところで、Yieldは、生み出す、もたらす、実を結ぶ、という意味の動詞でもあります。投資・貯蓄の用語として「利回り」、ものづくりでは「歩留まり」。ゆずる行為ともたらすという現象が、ひとつのことばで 表されるのです。

Your practice yields seeds.(プラクティスをすると、タネができる)

脳全体を活性化させる|耳と目の結婚③

よく「大脳は思考、小脳は運動」「右脳は想像力や感情。左脳は論理や計算」と言われますが、各部署が連携して膨大な情報を瞬時に、絶え間なく処理しています。脳は統合されたひとつの働きをします。右脳と左脳があるのではなく、大脳に右半球と左半球があるのです。「言語は左脳の働き」と言った説明もありますが、これも誤解を生む表現です。

Left and right work together. (左と右の協働)

日本列島からはじまる話|耳と目の結婚①

古い地名・人名・神社名・伝承から日本人の信仰や意識の古層を解き明かし、民俗学の発展に大きな功績を残した谷川健一さんはこう言います。「古代の歴史は「耳と目の結婚」として象徴的に捉えられる。」この話は示唆的です。人間のことばも音のつながりとイメージを結びつける働き。 耳(聴覚)と目(視覚)の結婚で言語が誕生したのです。

Listen to what you can see.(見えるものに耳を澄ます)

宇宙のものさし|ものさしが変わると世界が変わる

私たちは、秒速 600kmで宇宙を移動しています。地球は太陽系の一員。太陽は天の川銀河の一員。動かなくても、1日で5000万キロを旅しています。宇宙誕生時の光による「温もりマップ」。「宇宙のものさし」に照らし合わせると想像が膨らみます。ひとりでは気づけないけれど、ちがうものさしの存在を知るだけで気づけることがあります。

Change your scale.(ものさしを変えよ)

克服とは、新しい意味をつくること|草間彌生・水玉と鏡

草間彌生さんは、じぶんを苦しめる幻覚や強迫イメージを、水玉や網にして表し続けました。消すのではなく、カタチにして、関係を変える。草間さんは「self-therapy」と呼びます。表すことは、芸術家だけのものではありません。声にする、書く、描く、つくる。克服とは新しい意味を生み、じぶんと世界との関係をつくり直すことです。

My life is a dot lost among thousands of others.(私の人生は、無数の水玉の中のひとつ)