おくりものは共感体験|絵本・童話に生きる共感⑦
絵本『わすれられないおくりもの』。アナグマからの贈り物は、残してくれた「声のことば」です。ひとりひとりが思い出して、生活に活かせる「ことば」です。ことばは、共に過ごした時間の結晶。共に感じた体験が、いつでも、現れてきてくれることです。みんなの心の中にアナグマは生きています。みんなが思い出すという行為の中に生きています。
I’m with you. (ともにいるよ)
絵本『わすれられないおくりもの』。アナグマからの贈り物は、残してくれた「声のことば」です。ひとりひとりが思い出して、生活に活かせる「ことば」です。ことばは、共に過ごした時間の結晶。共に感じた体験が、いつでも、現れてきてくれることです。みんなの心の中にアナグマは生きています。みんなが思い出すという行為の中に生きています。
I’m with you. (ともにいるよ)
『スーホの白い馬』より。白馬はこの世のいのちはなくなったけれど、モリンホールという楽器の音色になって、スーホと共に生きます。私たちは、人間であれ、馬であれ、ものであれ、「こころの世界」でも生きています。悲しみを解決することはできません。だからこそ、生きることのありがたさを学び、克服するという知恵を身につけられるのです。
You are not alone.(共にいるよ)
絵本『いつでも会える』は、飼い犬が飼い主をなくす話です。犬のかなしみが人間のかなしみを語ります。犬のよろこびが人間のよろこびを語ります。犬の心と人間の心とがつながっています。犬の気持ちになって、じぶんによりそう、ということができるのです。相手の身になると、じぶんに寄り添えます。私たちは共に感じる世界に生きているのです。
オスカー・ワイルド作『幸福な王子』(The Happy Prince)。自己犠牲、無私の善行、心を通わせる友情の物語としてよく知られます。動けない王子の目となり、耳となり、手足となって働くツバメ。ふたりの行為は、共感。いのちを捧げて人助けをする道を共に歩んだのです。じぶんたちが存在することの意味を共に生きたのです。
Empathy is to act together.(共感とは共にふるまうこと)
絵本『100万回生きた猫』を知っていますか?100万回聞いても、1度も聞こえていなかったことば。100万回見ても、1度も見えていなかった世界。100万回生きても、1度も実感がなかったいのち。それが初めて、たった1回で本当に感じられる時が来たのです。じぶんが相手と共にあることが大切に感じられる時、その1度が現れるのです。
Life is in the moment. (刻々の中に生がある)
私たちは、自分の中に何か欠けたものがあると考えますね。でも本当は「じぶんに」何かが欠けているのではなくて、じぶんの存在する世界を忘れているのです。じぶんを包んでいる世界。じぶんもその一部であることを忘れているのです。じぶんのミッシングピースを探すのではなく、じぶんがミッシングピースになっていることに気づくことです。
I am the missing piece.(じぶんのほうがミッシングピース)
絵本「さかなはさかな」から学べること。さかなが、さかなにそなわった力を活かして生きているように、私たち人間も、想像したり、共感する力を活かして生きています。私たちは、絵本の中のさかなの気持ちになれます。さかなの身になっているじぶんに気づくことができます。人間に備わった「共感の力」を活かせば、創造の世界が広がります。
Fish is fish.
キーボードで文章を書く時、スペースキー(間をいれる)と削除キー(さかのぼって削る)の使用頻度が圧倒的に多いことに、ふだんは気づかずにいますね。つくることは、削ること、磨くこと。書くという行為は、書いてから削っていくこと。考えとは、はじめからあるのではなく、素材をじぶんの身体から出して、それを減らしていくものです。
Less is more.(削り減らすと深まる)
ビートルズの曲に『Norwegian Wood』という曲があります。この曲は、はじめからおわりまで、ふたつのシンプルなメロディが交互にくりかえされます。単純なメロディが繰り返されるから、響くのですか?いえ、胸に響く歌だから、心に刻まれ、何十年も聞いて、ある日ふと、メロディがふたつしかないことに気づくのでしょう。
Less melody, more impression.
ランドール・マンローさんの『Thing Explainer』は1000語で複雑なものやしくみを平易に説く絵本です。どれだけシンプルに言えるか。制約はわかったつもりをほどき、理解と表現の力を高めます。説明に多くのことばが必要なのは、自分の中でまだ十分にかみくだけていないから。ここにもUnlearningのタネがあります。
Less is more.(減らせば減らすほど効果が出る)