書いて、削って、磨く|へらすと、活きる⑦ Less is more
キーボードで文章を書く時、スペースキー(間をいれる)と削除キー(さかのぼって削る)の使用頻度が圧倒的に多いことに、ふだんは気づかずにいますね。つくることは、削ること、磨くこと。書くという行為は、書いてから削っていくこと。考えとは、はじめからあるのではなく、素材をじぶんの身体から出して、それを減らしていくものです。
Less is more.(削り減らすと深まる)
エンパレットのカテゴリー Cultivate 修養
キーボードで文章を書く時、スペースキー(間をいれる)と削除キー(さかのぼって削る)の使用頻度が圧倒的に多いことに、ふだんは気づかずにいますね。つくることは、削ること、磨くこと。書くという行為は、書いてから削っていくこと。考えとは、はじめからあるのではなく、素材をじぶんの身体から出して、それを減らしていくものです。
Less is more.(削り減らすと深まる)
上手い人の動作の共通点は「ムリ・ムダ・ムラ」が少ないこと。(1)していることにムリがある(力みすぎ、じぶんのキャパを超えている)(2)していることにムダがある(余計なところに力がかかっている、じぶんの力をムダにしている)(3)していることにムラがある(バラついている、安定していない)この3つを減らすと効率・効果が高まります。
Less is more.(バラツキが小さくなれば、スキルは上がる)
ビートルズの曲に『Norwegian Wood』という曲があります。この曲は、はじめからおわりまで、ふたつのシンプルなメロディが交互にくりかえされます。単純なメロディが繰り返されるから、響くのですか?いえ、胸に響く歌だから、心に刻まれ、何十年も聞いて、ある日ふと、メロディがふたつしかないことに気づくのでしょう。
Less melody, more impression.
ランドール・マンローさんの『Thing Explainer』は1000語で複雑なものやしくみを平易に説く絵本です。どれだけシンプルに言えるか。制約はわかったつもりをほどき、理解と表現の力を高めます。説明に多くのことばが必要なのは、自分の中でまだ十分にかみくだけていないから。ここにもUnlearningのタネがあります。
Less is more.(減らせば減らすほど効果が出る)
読みやすさの指標で測ると、ヘミングウェイの『老人と海』の読みやすさは、Grade 4(小学校4年生)です。誰にでも書けそう?そうはいきません。なぜか?ただ、短く書くとは、削ること。いったんアウトプットしたものを捨てることです。less(簡潔にする)とは、more(もっとプラクティス)ということ。それは、制約の回数です。
Write less, say more.(簡潔にすれば、より多く伝わる)
ロジャー・フェデラーさんは、こう言います。「どんな選手も、毎週、勝てるわけではない。調子の出ないときはいくらでもある。でも、何も心配はいらない。じぶんの練習にもどればいい。失うものは何もないよ。」他に何ができるかい?とじぶんに聞くだけで、そのことばが強い味方になります。気が和らげば、平静な状態にすぐ戻れるのですから。
Get back to work. What else can you do?(ふだんにもどればいい。他に何ができる?)
くりかえしは、ものごとを身につけるための必要条件です。と言うと、そのためには「がんばらないといけない」という発想になりがちです。はるかに大事なことは、くりかえされやすい状態をつくり、じぶんが導かれるようにすることです。プラクティスの真髄はクリカエシビリティ(くりかえされやすさ)。障害をへらし、 反復・持続を保つこと。
Do it over and over.(それを、何度もくりかえす)
標識Yieldは「路をゆずれ」です。ゆずるとは待つことです。待つとは、相手にじぶんの時間をあげること。ところで、Yieldは、生み出す、もたらす、実を結ぶ、という意味の動詞でもあります。投資・貯蓄の用語として「利回り」、ものづくりでは「歩留まり」。ゆずる行為ともたらすという現象が、ひとつのことばで 表されるのです。
Your practice yields seeds.(プラクティスをすると、タネができる)
答えをすぐ外に求めると、じぶんで問い、気づく機会まで手放してしまいます。外で起きたことを、どう見て、聞いて、受け取るかは、じぶんの内側で起きています。まず、じぶんにたずねる。「何が邪魔している?」と問いの向きを変え、最も大切なことに注意を向けます。問いをひとつに絞り、次の行為につなげることが、自問のプラクティスです。
Ask yourself. (じぶんにたずねる)
気づかなくても、私たちには先を急ぐクセがあります。早く終えようとすると体験が定着する前に次へ進んでしまいます。自省とは、今やったことに戻り、ていねいにふりかえること。じぶんの声を聞き直し、その場でお手本と比べると、「なんとなく違う」が「ここが違う」に変わります。そのくりかえしで、じぶんでは見えなかった違いに気づけます。
Listen to your voice. (じぶんの声を聞く)