自然を活かす [テクノロジーの本質]

テクノロジーとは何か?ブライアン・アーサーさんはこのように定義します。(1)テクノロジーはすべて要素の組み合わせである(2)要素それ自体がテクノロジーである(3)何かの目的において自然現象を利用している。人間もまた、自然の一部です。人間は、道具を使うだけでなく「ふるまい」でできています。じぶんという自然を活かすために。

A technology is a phenomenon captured and put to use.(テクノロジーとは捉えて利用できるようなった自然現象)

声は「ことばの姿」

Just say hi to yourself. (ひとこと、じぶんにあいさつするだけで)

修養のエッセンスは、静かにすわり、大切に思うことばを声にして、それをじぶんで聞き、くりかえしふりかえること。なぜ、声にして出して、それを聞き入れるのか?それは、その時その時の声こそが、じぶんのことばの姿だからです。小林秀雄のエッセイ「言葉」は、本居宣長の「姿は似せがたく、意は似せやすし」という言葉を引用します。

共業(ぐうごう)[すべてのいのちは共に生きている]

共業(ぐうごう)ということばがあります。業は行為です。地球上のすべてが存在するという行為をおこなっている。世界はお互いが関係しあい、成り立っています。私たちはじぶんがいて、それが生きていると考えますね。でも実は、環境とやりとりして生きているという現象があるから、いのちなのです。いのちは「共に生きている」ということです。

We all live together.(みな、共に生きている)

「生きている」ことより大事なことはない。

「いのちがあるから、生きている」と思っていますよね。実は、いのちがあるから生きているのではなくて、生きているから、そのことを「いのち」と呼ぶのです。生きるとは、じぶんも含めた、周囲の環境全体のこと。いのちは、生きているじぶん。ふれあいをつくる、じかんをつくる。そうやってcreativeであることで、いのちになるのです!

Life is a Verb.(生きるとは、ひとつの動詞)

伝わるのは、思いやりの心。

スキンケア、ヘルスケア、デイケアなど、ケアということばは日本語にも定着しています。世話をする、面倒をみる、という意味あいで使われますが、Careは本来、痛みや悲しみを共にするということばでした。ケアはものの名前ではなく「おもいやる」という心の働きを表すことばです。伝わるのは、知識や情報ではなく、おもいやる気持ちです。

No one cares how much you know until they know how much you care.

「ぼんやり」は「気づき」のカギ

「ぼんやり」には大切な働きがあります。ぼんやりと一見休んでいると思われる時にも、脳は活発に活動している。ぼんやりの中でひらめきが生まれます。気づきや創造性のカギ。ものであれ、植物であれ、相手とふれあって、心の働きを育むことです。ふだんは気づいていない、自然のいのちとふれあい、共感の心が引き出されるきっかけなのです。

We all resonate with each other. (わたしたちはみな響きあっている)

地球に共感する

ライアル・ワトソンさんは言います。「科学者としての私は「太陽があるから光が見える」という。しかし、私の新しい理解では「私が見ているから太陽は光である」といってもおなじように真実であることを示唆する。われわれは地球の目であり、耳であり、われわれの考えることは地球的思考だ。」私たちは、「じぶんと空気のあいだ」に生きています。

Interaction is the soul.(ふれあいが魂)

再帰的なくりかえしをみちびく[しくみ]

マイケル・コーバリスさんは「再帰が、人間の最大の特徴であり、進化の原動力であった」と説きます。再帰とは、出力したものが、次の入力になり、それが次の出力を生み、そこで出されたものが「入れ子」になり、次の入力になることです。自然の営みも、人間の心も再帰的。エンパシームは、人間の根源的な力「再帰」を引き出す力になります。

Do it over.(くりかえしてみよう)

ひとり、くるくる、たのしむ。

熊谷守一さんは言います。「ひとにはわからないことを、独りでみつけて遊ぶのが、私の楽しみ。」はじめから決まった「答え」を探すのではなくて、なにかおもしろいものに出あえることが楽しい。生きていることも、おなじです。ただ、それをふりかえって実感できる場がいりますね。エンパシームひとつぶんのじかんと場をつくってみてください。

Act as if you are.(そのつもりになってやってみる)

授かったものを活かして

ギリシャの哲人エピクテトスのことば。「自分にないものを嘆かず、あるものを楽しめ。与えられたものを受けよ、それを活かせ。」授かったものに気づき、それを使う喜び。潜在能力とか、むずかしく考えるのではなく、じぶんの身体、声、授かったもの、例えば、このことばを声に出して言ってみましょう。すると声の力が作用して想像が湧きます。

Enjoy what you are doing. Things will get easier. (していることを楽しめば、ものごとは楽になるよ)