ことばは寄りそいあう② [ことばが使えるとは?]
言語の本質は「つながり」にあります。言語の習得は単に単語を覚えることではありません。知っていることばを使えるようにすることです。英語のコーパス(単語の出現頻度など、構造的に捉えた大規模データベース)を捉え直し、ことばを使えるとはどういうことなのか、日常会話における言語の基本「セリフ」を具体的に掘り下げてお話します。
Look at it differently.(視点を変えよ)
言語の本質は「つながり」にあります。言語の習得は単に単語を覚えることではありません。知っていることばを使えるようにすることです。英語のコーパス(単語の出現頻度など、構造的に捉えた大規模データベース)を捉え直し、ことばを使えるとはどういうことなのか、日常会話における言語の基本「セリフ」を具体的に掘り下げてお話します。
Look at it differently.(視点を変えよ)
ことばが、よりそう?聴き慣れない表現ですよね。これは、言語の本質を科学的に捉え直し、私たちが使うことばの最大の特徴を追究する話です。英単語をたくさん知っているだけでは、英語を自在に使えるようにはなりません。なぜでしょうか?このシンプルな「なぜ?」にこそ、ことばの本質があります。「ことばはつながる。つながるからことば。」
Learning is making connections.(学びは、つながりをつくること)
コミュニケーションとは「思いを考えを伝えること、相手の言うことを理解すること」ではありません。脳内にことばの在庫のようなものがあり、それを選んで表現し、伝達するかのように思いがちです。が、実は、相手とじぶんが「つながる状況」できるからこそ、その都度、ことばがつながりをもって紡ぎ出されるのです。それがコミュニケーション。
The world is mindful.
救命看護師のジョンさんからのお便り。「先日、父が急逝した。両親は、ぼくらこどもたちがそばにいるだけでボーナスだといつも言っていた。それが思い出されて、これ、エンパシームだなって思ったよ。」ジョンさん一家は、寄りそうことばをくりかえしかけあうことで、息子グラント君の障害を特別なことではなく「ふつうのこと」にしています。
Everyday is a bonus.(毎日がボーナス)
アントニオ・マチャード『Caminante』。道ゆく人よ、道が前にある、のではない。歩くことで、はじめて、道ができる。前にむかって歩く。そして後ろをふり返る時、小道が見えるだろう。そこにじぶんの足跡ができている。ただ、その足跡をもう一度踏もうと思っても、それはできない。道ゆく人は、じぶん。じぶん自身に語りかけています。
Caminante.
幸せとは、ゴールではなくて、共に感じる営み、その道筋のことです。カントはこう説きました。「道徳とは、幸せになるための教えではない。幸福にふさわしいふるまいをするための教えである。(1) じぶんで考える (2) 相手の身になって考える (3) このふたつを結い合わすこと。じぶんの行動原理と、世界の原理をあわせること。
Be empathic.
The only way to have a friend is to be one.(友人を得る唯一の方法は、自らが友となること)エマーソンのことばは響きます。「すばらしい師、先生、コーチが欲しい。有望な弟子、教え子が欲しい。思いやりのあるパートナー、支援者が欲しい。」いえ、そうではなく、じぶんから友になることです。
The only way to have a friend is to be one.
敬天愛人(天を敬い、人を愛せ)。西郷隆盛の座右の銘と言われます。 偉人の崇高な精神としてではなく、日々のじぶんを助けてくれることばになります。 自分中心のものさしを変えよ。問題の発生源は、じぶんであり、人間の世界。つまり、自分・人間のものさしです。自分を基準にして、物事を解決したり、自己を克服することはできません。
Serve others.(人のために)
梅の花によく似た、アーモンドの花。ほんのりとした香りが春を知らせます。アーモンドの実を細かく擦りつぶし、そこにぶどうを浮かべたメルチェさんのアーモンドスープは絶品。「料理は組み合わせの妙。シンプルな素材ほど組み合わせで意外な味わいになる」とメルチェさんはいいます。じぶんの中の素材も組み合わせてみるだけで楽しいですよ。
Combination is a soul.(くみあわせの妙)
声を聞くとその人のイメージが浮かびます。その人を知るとその人の声が思い出されます。記憶に刻まれると声とイメージが一体化します。別々のものをつなげるのではなく、もともとつながっています。音声とイメージが融合するところに言語が生まれ、人間は言語と共に進化してきました。肉声の中にイメージが宿り、その中に声のことばが宿ります。
Voice is the soul.(声はたましい)