Empathemian『Keep trying』

Are you not telling it to yourself?(じぶんに言っていない?)

こどもに向かって言ってはいけない「禁句」の代表。

・ダメでしょ。

・ちゃんとしなさい。

・早くやりなさい。

・なんでできないの?

心のどこかで、じぶん自身に言っていませんか?

ことばは強力な「フレーミング」になります。
フレーミング (framing) とは、フレームをつくること。
絵の額ぶち、めがねのフレームなど、枠をつくり固定するもの。
ものごとの見方や捉え方を決めることを言います。
常識、先入観、固定観念なども、あるフレームによるものです。

私たちは、気づかぬうちに、じぶん自身で使うことばで、世界をフレームしています。
そのいちばん大きな役割を果たすのが、ふだんよく使っていることばです。
声に出さなくても、心の中にあるセリフがフレームをつくっています。

子どもに言ってはいけないことば集をのせたウェブが数多くあります。
英語でもスペイン語でも、おなじようなセリフがリストされています。
子育て、教育に限らず、学習、職場環境にもあてはまることばがたくさんあります。

じつは、子どもに言ってはいけない、というだけではありません。
じぶん自身に言わない方がよいことばです。
気づかぬうちにじぶんに言っていることばが、身近な人にむかってもでてきてしまいます。
人にむかって言うセリフは、じぶんにも言っているということなのです。

3歳のこどもに言っていることば。
それは、じぶん自身の鏡なのです。

Empathemian『Mistakes are proof that you’re trying』

「ダメだ、ちゃんと、はやくやらないと」ではない!

冒頭にあげたことばは、じぶん自身に言っているセリフかも?
「ちゃんと、はやく、やらないといけない」と、3歳の時から、教わってきたのでは?

でも、よく考えたら、不思議ですよね。
そのことばとは正反対に、なんどもやってみて時間をかけてものごとを学んできたのですから。
なんのために、「ダメだ」と言ってきたのでしょうか?
なぜ、だれにもわからないことを、決めつけ、じぶん自身に押しつけるのでしょうか?

「ダメ」とは?

・うまくできないと、ダメ。

・ちゃんとできないと、ダメ。

・はやくできないと、ダメ。

「ちゃんと」とは、まちがえのないこと、あやまりのないことです。
失敗してはじめて学べるということを知っているのに、ついセリフがでてきてしまいます。

さらに、ダメを形容することばをつけてしまいます。

・いつも、ダメ。

・どうせ、ダメ。

・ぜんぜん、ダメ。

・やっぱり、ダメ。

・はやく、ちゃんと、やらないと、ダメ。

わかりました。
でも、言ってはいけない禁句を紹介されても、もうすでにフレームができてしまっているのだとしたら?
どうしたらよいでしょうか?

「セリフを言わない」というアクションはありません。
すでに使っていることばに代わることばで、置き換える必要があります。
それがないと、ついまたでてきてしまいます。

「いつも、そんなこと言うから、ダメなんだよね。」
禁句のままでは、口グセは、かならずでてきてしまいます。
代わりのことばで、フレームをつくり変えましょう。

それは、どんなことばでしょうか?
ただ、じぶんをほめる「ポジティブ」なことばを使えばよいのではなく、
じぶんに役立ってくれる、声にだして言うセリフです。

じぶん自身をふりかえることばです。
じぶんがしていることを認めることです。
それだけで力になってくれます。

Make mistakes and learn from them.(失敗して、学べ)

Mistakes are proofs that you are trying.(あやまりこそ、努力の証)

Make one step at a time.(一歩ずつ、前進)

Believe in what you do.(じぶんがしていることを信じて)

エンパレットは、じぶんを相手にしてかけることばのライブラリーです。

日常の、ふつうの、ことば。
いま、すぐ、じぶんにかけられることば。
毎日、ひとつ、声に出して言うことで、じぶんの世界が変わります。
フレームをつくり変えることができます。 プラクティスの秘訣は、じぶんのフレームづくりです。

「Try it the other way round ② さかさまにしてみる」

「3歳の心にも、ことばは響く」

「ふるまいで変われるじぶん」

出典・参照:『毎プラガイド』

「[毎プラ] マイクロアクションが習慣のしくみ」

「Framing」