世界は「原因→結果」だけではない

私たちは「原因→結果」という線の考え方に慣れています。一方、「原因と結果をつつむ場の性質」についてはあまり考えません。岩田慶治さんは、こう言います。「飛ぶ鳥が道を間違わないのは、空中に道があるからである。出発点が到達点だったのだ。このことは人生の生死を考えてみれば、よくわかるだろう。表裏一体、生死はひとつなのである。」

Life is not a one-way street.(人生は一方通行ではない)

ホモ・エンパテマ[人間は共感する存在]

人間の本質を表すことばが数多くあります。ホモ・サピエンス(知性をもつ存在)、ホモ・ファーベル(ものをつくる存在)、ホモ・ソシアリス(集まる存在、ホモ・ルーデンス(遊ぶ存在)など。私たちは、ホモ・エンパテマ(共感する存在)でもあります。宇宙の中の、たったひとつのじぶんであり、同時に、すべてのものとつながるじぶんです。

We are practitioners.(プラクティスする人)

「だいじょうぶ」と「ありがとう」(知行合一のプラクティス)

絵本『ありがとう』で、むろふしきみこさんは、「人々の交流こそが生きる力の源」だと言います。ふだんのことばにこそ宿る力があります。相手を思い浮かべ、声のセリフを演じる時。じぶんもその声を心身で聞いています。「だいじょうぶだよ」と「ありがとう」は、身をもって知識と行動を身につける(知行合一)プラクティスの代表です。

If you don’t have the line of words, how can you act on it?(そのセリフを身につけていないのに、どうやってそれを演じることができる?)

腸のじぶんに、共感。

人間の体を構成する細胞は60兆個ですが、微生物は腸内だけで100兆個。腸内はサンゴ礁のような生態系 (マイクロバイオータ)です。腸の活動は、気分やふるまいと相互に作用しています。腑におちるとか、ガッツフィーリング(腸の感覚)ということばがありますが、頭で考えてもわからないことを「腸のじぶん」は知っているのです。

Trust your gut.(じぶんを信じて)

アタラクシア

ギリシャ語に「アタラクシア」ということばがあります。「平静な心を持つ」という意味です。ギリシャの哲学者・エピクロスは、「心の平静」を人間の幸福とみて、そこに生きる目標をおきました。心をひらくこと。ゆとり、あそびをもつこと。自由に想像を広げること。アタラクシアの素となるのは、日々のひとときを楽しむことです。

Be ataraxy.(心を静穏に)

習慣の秘訣 Life is in the giving

Life is in the giving.

習慣づくりの秘訣は、あげることです。始められない?続かない?それは、何か成果を得ようと思うから。実は、目的を持ってがんばろうとする時に、バリアができています。ほんの3分をあげる (give)と思えばよいのです。得をしようという気持ち(get) を忘れ、Life is in the giving.と声にすることです。

みずからに語り、つづる。

ローマの哲人皇帝マルクス・アウレリウスは、静かにじぶん自身と対話をもち、自らに語りました。「じぶんの自然と、宇宙の自然とに従って、まっすぐな道を歩め。これらふたつの道はひとつのものだ。」内省とは自己分析ではなく「宇宙の自然、その法に一致して生きる」という希いを念じること。静かにすわり、大切なことばを声にすることです。

Follow your own nature and universal nature.(じぶんの自然と、宇宙の自然とに従って、まっすぐな道を歩め)

心はどこにあるの?

あるお寺にやってきたのび太とドラえもんの会話。(のびた)お寺はどれなの?(ド)どれが、じゃなくて全体でお寺。建物も仏像も、お坊さんも、お経も、みんな含んで、お寺っていうんだよ。いろいろな要素が集まり、抽象されて、お寺という概念になります。おなじように、心もひとつの概念です。どの気持ちが心なのか?ではありません。

It’s a mistake!

共に生きる:花とミツバチの相互アフォーダンスのように

花は蜜を出し、ミツバチの食糧を支えます。ミツバチは花のタネを運び、花のいのちをつなぎます。共に「いのちをつなぐ」営みを助けあっているのです。 じぶんひとりではなく、相手との協働。相互関係の中に生きています。 アフォーダンスは、環境が人間に与えるもの、力。実はそれだけでなく、人間も環境に対して、あるものを生み出せます。

We live together, mutually.(共に生きている。互いに支えあって)

味わう「15秒」が大切な理由(修養の意味)

脳はスポンジ。ネガティブな体験をポジティブなことよりも容易に吸収する傾向があります。 脳科学は、15秒ぐらい、よいことに浸る・味わうことで、このバイアスを克服できると言います。味わう?15秒?毎プラの意味 (1)毎日、ひとつずつ (2) my(じぶん自身の)(3)マイクロアクション(小さなふるまい)と関係があります。

Take 15 seconds to savor.(15秒かけて、味わう)