タコの身になる

タコの生態なんかで、人間の心がわかるんですか?共感?下等な動物の共感的な情動はあるだろうね。

つい、そういう「常識目線」で考えていますよね。

ピーター・ゴドフリー=スミスさんは、海の底に潜る哲学者。生物学、心理学など幅広い研究をするダイバーです。深海でタコとふれあい、共にじっくりと時を過ごしながら「心」について考えます。『Other Minds (ほかの心)』では、驚くような事実が紹介されます。

スミスさんは、こう言います。
「タコは、相手(人間のこと)を実によく知っている。気に入らないと、嫌がらせをしたり、いたずらしたりする。しかも、人間の反応を「楽しんでいる」かのような行動をとる。

想像を声にする

『旅の絵本』は、自分が旅人になって、旅をする絵本です。

ひとつの文字もありません。
旅の風景の中にはいって、たのしむ絵本です。

本全体がひとつ旅、見ひらきのページが、旅の情景です。いろんな物語のひとこまが、あちらこちらに、ちりばめられています。

養生をまなぶ一歩

貝原益軒は、『養生訓ようじょうくん』で、こう説きました。
養生とは。庭に草木を植えて愛する人は、朝晩心にかけて、水をやったり、土をかぶせたり、肥料をかけたり、虫をとったりして、よく養い、その成長を喜び、しおれるの悲しむ。どうして自分のからだを草木ほどにも愛さないでいいことか。若い時からはやく養生の術を学ぶことである。身を慎み、生命を大事にするのは、人間最大の義務である。

人間にはいろいろなわざがある。わざをみがく道を術という。そのすべてのわざには、習熟すべき術がある。その術を知らないとそのことができない。そのうち至って小さい芸能も皆その術を学ばないで、そのわざを習わないと、そのことができない。たとえば、みのを作ったり、かさをはったりするのは、たやすいわざであるが、その術を習わないと作れない。

雲になる

雲の気分。
トレイルとは、山辺や丘陵地帯の細い小道をたどって自由に歩くことだ。空と雲、木々のざわめき、路傍の花や虫と共に、五感に印をつけながら歩くことだ。いま、雲になっていることだ。

トレイルは右に曲がり、左に折れ、前も後ろもないが、すべての道はつながっている。ざらついた土の上を歩くと、自分の足音が湧き上がってくる。

風に漂う花々の香りに誘われて、こんな気になる。

もともとのじぶんは、空っぽ。そのまわりは、目の前の草木山河。光があり、音があり、香りがある。この空気が、じぶんだ。

無意識はじぶんの土台

「意識」って何ですか?何かと言われても説明に困りますね。脳科学の話に興味はあっても、だんだん話が複雑になってきて、よくわからなくなります。起きて活動している時は「意識があります」というぐらいの認識です。はて?無意識の反対が意識?

ほとんどは「無意識」なんですよ、私の日常は。
いいえ、無意識は「意識がない」ことではありません。意識も無意識も、環境と相互に作用しあう身体の働きであり、そのあらわれです。刻々と変化する状態の全部をあわせて「心」と呼んでいます。脳の中に「意識」とか「無意識」とか「私」という何か、実体が入っているのではありません。

推測するじぶん

「私たちは、ふだん気づいていない潜在能力である「適応的無意識」(*注)上で行動し。生活している。」
ティモシー・ウィルソンさんの『自分を知り、自分を変える』の原題は、Stranger to Ourselves。「私たちは自分という土地に不慣れな人」という意味です。

「人間の心の働きで、意識はとても小さな部分。言ってみれば、私たちはじぶん自身に対する他者。高度に洗練された無意識と、意識が互いによりそって、世界を解釈しながら生きている。」
「周囲の世界が私たちに直接影響するのではなく、その世界をどう受け入れ、意味を感じ取っているかの解釈が影響する。それは無意識的に形成される。」

作法を共にする道具

ママ:のびちゃん!いつまでスマホやってるの!
のびた:スマホじゃないよ、チャットしてるんだ。
マ:いいかげんに宿題やりなさーい。
ドラえもん:みんながやってるんだから。やめろって言ってもムリ。
マ:ドラえもん!なんとかしてちょーだい。
ど:のびちゃん、大切なことをする時間がなくなっちゃうよ。あ、ほかに大切なことないのか。
の:だったら、「しない」スイッチってないの?
ど:のびちゃん自身の「心が変わらないかぎり。。
  じゃあ、「じぶんを手入れする」スイッチ。

Be accountable.

その昔、ソニーに入社した翌日、専務の田宮謙次さんから贈られたメッセージのことばです。

Be a doer.
(行動する人であれ。勇気をもて)
Be accountable
(自らのふるまいを省みよ。高潔であれ)

doer は、ドゥアーと読みます何事も「する人」でありなさい。accountableは、自分の行動について、いつでも語れるような、という意味です。最近は、日本語でも新聞などで、アカウンタビリティということばが使われるようになりました。「説明責任」と訳されています。

いそがなくたっていいんだよ

岸田衿子さんの詩集から「南の絵本」を。

いそがなくたっていいんだよ
オリイブ畑の 一ぽん一ぽん
オリイブの木が そう云っている
汽車に乗りおくれたら
ジプシイの横穴に 眠ってもいい
うさぎにも 馬にもなれなかったので
ろばは村に残って 荷物をはこんでいる
ゆっくり歩いて行けば
明日には間に合わなくても
来世の村にたどりつくだろう

感情は感覚の意味づくり

感情とは何でしょうか?
自然に起きる気持ちのことですよね? 何か外部に原因があり、その刺激に対して、内部で反応すること。
一般に、そう思われていますが、少し違います。実は、「感じる」という現象は、外界に起きていることを身体で受け取った感覚の「意味の産物」です。

リサ・バレットさんは、このように説きます。
「感情は、意味を生成する作用(シミュレーション)によって、つくられます。シミュレーションは、精神作用・心理現象の基本設定モードです。心拍とおなじように、無意識的、自動的におきています。