Empathemian, Halifax, California

It’s the connections in the brain.(脳内のつながりこそ)

のび太:ねぇ、ドラえもんの頭はやわらかいんでしょ?
ドラえもん:どうしたの、急に?
の:ぼくの頭は硬いの?
ド:そんなふうにして決まるものじゃないよ。
の:でもよく言うじゃない。こどもは頭がやわらかい、とか。
ド:大人になると硬いとか?のびちゃんはもう硬くなったの?
の:だってさ、いい考えなんて何にも思い浮かばないから。
ド:脳の働きが鈍っているだけだよ。
の:どうしたらいいの?
ド:脳の中で何が起きているか。(*注1)
の:何が起きているの?
ド:「やわらかい」と言っても、直接もみほぐしたりはできないよ。
の:それぐらいわかるよ。やわらかいって何なの?
ド:脳の神経細胞どうしが新しい「つながり」をつくること。
の:つながり?
ド:そう。のびちゃんのニューロン(脳の神経細胞)が発火し、配線されるってこと。
の:発火って火が出るの?
ド:そうだよ。燃えるみたいに活性化する。

Try new things.(新しいことをトライしよう)

の:どうしたら発火するの?
ド:ことばを発すること。
の:しゃべればいいの?
ド:パターンがくりかえされることで、つながりができる。
の:パターンって?
ド:ことば、つまり思考のパターン。
の:何を言ったらいいの?
ド:そんなふうに決めないで、自由に考えてみる。
の:そう言われてもなぁ。
ド:ふたつのちがうものを結びつけてみるだけでちがうよ。
の:ふたつのこと?
ド:じぶんと何かをつなげてみる。
の:ぼくの脳がやわらかかったとしたら、とか?
ド:どんなことでもいいんだよ。発想を不自由にしないこと。
の:ふーん。言ってることはわかるんだけど。
ド:くりかえしの回数と、重みづけ。

Empathemian『やわらかい脳』

Try new things.(新しいことをトライしよう)

の:重みづけ?
ド:感情が強いほど、つながりも強くなる。
の:大事なこと?
ド:大事に思うことが配線を変えるんだよ。
の:嫌なことも変えられるの?
ド:もちろん。嫌に感じる配線が減っていけばいいんだから。
の:どうやって?
ド:大切なことばを声に出していけばいいんだ。
の:それだけでよいの?
ド:大事なものからつながり世界ができていけばよいわけだから。
の:あとさ、年を取ってくると頭が硬くなるっていうのは?
ド:そんなことはまったくないよ。
の:あーよかった。
ド:何も気にする必要ないんだよ。いつだって脳は変化しつづけるんだ。
の:ドラえもんの新しいアイディアも?
ド:アイディアを声でことばにして出す、それをくりかえすからできてくるんだよ。
の:そんなマジックみたいにいくのか。すごいねぇ。
ド:脳がマジック。全身を使ってくりかえすことは脳がマジックにしてくれるんだよ。
の:ぼくにもできるのかなぁ?
ド:もちろん!やってみればわかるよ。

やわらかい脳。
というより、脳はもともと、やわらかいのです。
脳の可塑性(Neuro-plasticity) と呼ばれます。

脳が新しいつながりをつくればつくるほど、可塑性は高まります。

脳の可塑性を低めてしまうもの。
それは新しいことをさけて、こたえをきめつけてしまうことです。

それを防ぐ、唯一の方法は、大切なことばを声に出すことです。

出典・参照:以下のエンパレットなど

(*注1)脳内の活動は、心の状態によって変化します。脳波で状態を分けることができます。
・ベータ波:集中している時
・アルファ波:リラックスしている時
・シータ波:眠りにつく直前
・デルタ波:レム睡眠の直前の深い眠り(最も遅い脳波)

脳にそっと働きかける

脳を活性化させるしくみ ③ [声の入力・出力]

ことばを身につける ③「運動のトレーニングとおなじように、適度の強度が必須」