Woman in a purple shirt and cap swinging a backhand on an outdoor tennis court at sunset.

「メンタルが強いか、弱いか」ではない|レジリエンス ②

「メンタルが強い」とは、勝敗という結果だけを評した比喩にすぎない。勝てば強いと言われ、負ければ弱いと言われる。結果から原因がつくられ、負けた者は弱い人にされてしまう。だが脳には攻めると避けるの二つのモードしかなく、日々のプラクティスがその切り替えを左右する。育てるべきは強いメンタルではなく、立ち直るプラクティスである。

Stay on.(そのままで)

「折れない・負けない・あきらめない」とは?|レジリエンス ①

折れない、負けない、あきらめない。すべて結果をあらわすことばです。私たちは、その結果を先に掲げ、そこへ向かおうとします。でも、順序は逆です。レジリエンスとは、崩れないことではなく、崩れたところから、ふだんのじぶんへ戻る力です。必要なのは、戻るためのプラクティスです。かんばることばの前に、まず戻ることばを持つことです。

Practice returning.(戻ることをプラクティスする)

Young boy waters a sapling with a metal watering can while an adult man watches in a sunny backyard garden.

他人の結果はまねられない。原因をまねよ。|First Things First ⑦ プラクティスには絶対原則がある

私たちは、結果ばかり見ます。でも、結果は変えられません。変えられるのは、原因だけです。他人のコツを聞いても、その人とあなたでは、持っている前提がちがうので、同じようには働きません。まねられるのは、結果ではなく、原因のほうです。だから、聞いて終わりにせず、じぶんの声にしてみる。それが、原因をまねる、たった一つの方法です。

Remember: First things first.(大切なことを、まず先に。これが絶対原則)

Boy wearing a blue shirt and shorts running down a concrete spiral staircase outdoors among green trees.

上達に迂回路はない|First Things First ⑥ プラクティスには法則がある

飛行機は、翼があるだけでは飛べません。前へ進み、空気の流れをつくって、初めて揚力が生まれます。学びも、同じです。やり方を知っているだけでは、まだ何も起きていません。声に出し、その声を受け取り、また声にする。出したものが入り、入ったものがまた出る。この再帰を、毎日くり返すこと。それだけが、上達を運ぶ、唯一の道なのです。 

Daily recursion is the law of progress.(毎日の再帰が、上達の法則)

鏡の前に立たなければ、じぶんの姿は映らない|First Things First ⑤ 認知には法則がある

鏡の前に立てば姿が映る。そのしくみを知っただけで、「もう分かっている」と思うもの。しかし、いま鏡には何も映っていません。実際に立てば、はじめて姿が脳の中に生まれます。行為の前に、認知は存在しない。まだ見ていない自分を、知っていると思い込む落とし穴。だから、声に出し、演じ、比べてみる。見えたものしか、変えられません。

You can’t see yourself unless you stand in front of the mirror.(鏡の前に立たなければ、じぶんは映らない)

ダシはあとから入れられない|First Things First ④ ものごとには不可逆がある

とんこつラーメンは後からダシを入れてつくれません。骨を煮込んだ出汁は、あとから注いでも同じにはなりません。時間そのものが味の一部だからです。プラクティスも同じです。今日しなかった一回は、明日二回しても取り戻せません。けれども一度すれば、その声が耳に戻り、次を変えていきます。二回目には、すでに一回目が入っているのです。

If you don’t do it now, you can’t do it over. (今やらないことを、やり直すことはできない)

タネをまかずに実はならない|First Things First ③ ものごとには因果がある

タネをまかなければ花や実はなりません。人の成長も同じです。ねがいを声にした瞬間、思うこととつくることはひとつになります。その声をくり返すことが未来へ向かうプラクティスです。でも、タネだけでは実りません。土も、水も、光も、風も、虫も、支えてくれる人もいる。未来は、今日まいたタネと、それを育てるすべてのものから生まれます。

Life is becoming.(人生は、実になろうとする営み).

屋根から家は建てられない|First Things First ② ものごとには構造がある

人の絵を描く時、頭から描きますね?家なら、屋根から描くでしょう。絵の中では、完成した姿から自由に描けます。しかし、実際の家を屋根から建てることはできません。まず土台をつくり、柱を立て、その上に屋根を載せます。思い描く時は完成形から、現実につくる時は土台から。反対向きの二つのモードが組になり、ものごとは生み出されます。

一事が万事。(First things first)

歩ける前に走れない|First Things First ① ものごとには順序がある

歩ける前に走ることはできません。立つ前に歩けません。何事も順序があります。私たちは母の胎内にいる時から音を聞き、生まれた時には、まだ目も身体も十分には使えなくても、耳はすでに働いています。人生は「耳のことば」から始まります。声を聞き、リズムを身につけ、まねて、じぶんでも言えるようになる。その順序の中で、人は成長します。

You can’t run before you can walk.(歩ける前に走れない).

切に思うとは、ことばを心に抱くこと

世の中、思うように物事はすすみません。障害が次々に現れます。そんな時、道元禅師のことば「切に思ふことは必ずとぐるなり。切に思ふ心深かれば、必ず方便も出でくる様はあるべし。」切に思うとは?心を深めるとは?それは、思いのことばを声にだして、じぶんに響かせること。それを別のことばにむすびつけ、未知のじぶんにつないでいくこと。

Embrace your words.(ことばを心に抱いて)