エンパレットのカテゴリー Cultivate 修養

忘れるから学べる

忘れることはいけないことではありません。実は、覚えるためには忘れる必要があります。どんなことでも、いっぱいになってしまうとそれ以上入らなくなります。「学ぶ」と「忘れる」はひとつの循環なのです。深い眠り(ノンレム睡眠)も記憶を整理するプロセスです。一度眠らないと記憶されません。忘れることで大切なものが残り、学べるのです。

Let it go.(忘れてよい)

ひとりのじかんに(Embrace the small moments)

長田弘『一日の終わりの詩集・空の下』のあとがきにこうあります。「人生ということばが、切実なことばとして感受されるようになって思い知ったことは、瞬間でもない、永劫でもない、過去でもない、一日がひとの人生をきざむもっとも大切な時の単位だ、ということだった。」静かにすわり、一日という単位を、ひと息ずつの時間でエンパシームに。

Embrace small moments.(小さなじかんを大切に)

夢中になるプラクティス [Newton’s Practice]

Like a boy playing on the seashore.(海辺であそぶ少年のように)

ニュートンのことば「私は海辺で遊ぶ少年みたいなものだった。ちょっとなめらかな小石があったり、きれいな貝殻があったりすると、それで夢中になっている。真理の大海が手つかずのまま、目の前にあるということも忘れたままで。」夢中になるプラクティス。それは、身の周りのふしぎに近づいて手でふれること、声に出してことばにすることです。

プラクティスは、簡・素・要

プラクティスの秘訣は、簡・素・要。ミニマル・シンプル・エッセンシャルです。簡とは、ミニマルにえらぶこと。ひとつだけ、手軽に、いますぐに。素とは、シンプルにすること。小さく、やりやすくすること。要とは、エッセンシャルに限ること。いちばん大切な、意味のあることに。ものごとをひとつかふたつに選ぶことで、やりやすくなります。

Simple, Minimal, Essential.

養生 (Take care.)

養生(ようじょう)ということばを辞書でひくと、病気の回復、健康の増進という説明が出てきますが、本来、治療や栄養の補給のことではありません。江戸時代の本草学者・貝原益軒は、『養生訓』でこう記します。人間が本来もっている心身の調和を保つこと。心身の平静を保つようにじぶん自身をみちびくこと。やさしい心を持つことです。

Take care.(養生せよ)

ことばは、身体に丸ごと取り込む(それは丸暗記ではない)

どんな学びも最も基本的な動作を覚えない限り、何も習得できません。野球ならキャッチボール、料理なら包丁の使い方、ふだんの生活にはことばが使えること。それらを丸暗記とは呼びません。身体に丸ごと取りこみ、文字に頼らず言えるようになること。声に出すことで脳の処理が活性化します。古来より最も確実で信頼性の高い学びのメソッドです。

Practice what you learn.(知識は実践して身につけるもの)

記憶のサイエンスとプラクティス ③ ことばを思い出すには?

記憶は覚えるだけでなく、思い出すこと、思いだせることがいちばん大切です。そのためには、リズム、音、感触。ことばの響きと意味をイメージできるような体験として、日々の習慣に組み込むことです。ことばの連想イメージどうしがつながり、ネットワーク空間のようになっていきます。想像するふるまい、そのプラクティスこそ記憶の根源です。

It’s all about imagination in your self.(すべて想像でできている)

ことばを身につける ⑤ 「ほんの3分で変化が生まれる」

動画のセリフを聞いてください。順にくりかえし聞くだけで、変化が感じられ、気づいたことがあるでしょう。このセリフは、間も入れて3.5秒に19音節(46音素)。13音素/秒です。人間が1秒間に聞き分けられる音の数は、10個。なんと、日常の会話は「人間が意識して捉えられる範囲を超えて」聞き取っているのです。一体どうやって?

You have the amazing power.(じぶんには驚くべき力が備わっている)

ことばを身につける ③「運動のトレーニングとおなじように、適度の強度が必須」

トレーニングにはインテンシティ(強度)が必要です。適度な負荷をかけることで鍛えられます。脳でも肉体でも基本はおなじ。英語の学習は、その典型例。適度な強度とは(1)ネイティブの速さ・リズムに近づける(2)2秒のセリフを、いったん覚えて、ひと息でアウトプットする(演じる)(3)くりかえし、ふりかえり 、じぶんで確かめること。

Do it with intensity.(強度のある練習を)

従容 ② 近づけるメソッド [ものさしを変える]

知識の入力が目的化すると、実践がどんどん減っていきます。禅問答は従容(心の平静)をみちびくためのプラクティスです。禅問答のようだ、と言うと、なんだかよくわからないという意味に取られますが、本来はちがいます。じぶんで考えることをみちびくために「逆転の発想」のような投げかけをします。ものさしを変えるところに近づくために。

Stay composed.(落ち着きをつくれ)