耳のことばは、時をかけて響いてくる|母のことば

「十字架を背負って生きるのよ。」そのことばはいつも私の心にありました。長い間、「重荷を克服して生きる」という励ましに聞こえていました。30年がたち、あの日のことを書きました。描いてみると、ずっと脳裏にあった光景を、じぶんの外に置くことができました。十字架とは重荷を担ぐことではありませんでした。そのことに気づいたのです。

You’re not alone.(ひとりで生きているのではない)

まぶす、あえる、つつみこむ|発想とは逆転させること②

乾燥マンゴーに唐辛子をまぶす。甘さと辛さ、異なるものを隔てず、近づけ、あえ、包みこむ。発明は一人の天才のひらめきとは限りません。すでにあるものを少しずらし、異なるものを重ね合わせる。何世代もの無数の手が、屋台の味を変奏し、育ててきた。発想とは分けて考えるクセを手放し、出会わせ、混ぜ合わせ、そこに新しい関係をつくること。

Unlearn the divide. Think the other way around. (分けるという発想を手放せ)

カギは未知へのひとり言にある ③|あえてじぶんにたずねる—Dare to Ask

教えたことを覚えたかは、テストでわかる。でも、何が身についたかは? その本人がじぶんだったら?身についてきた? 何か変わった? じぶんにとって意味がある? 正しい答えはいりません。あえて声に出してじぶんにたずね、ふりかえる。その体験が自問する力を育てます。じぶんから問いをもつことで、じぶんにとって大切な意味が生まれます。

Dare to ask yourself. (ひらきなおって、じぶんにたずねる)

Woman seen from behind holding a smartphone with a messaging app open, typing outdoors in a park.

じぶんを動かす|Self-Agency ⑥ 自覚(じぶんに気づく)

「わかった」と思っても、たいていはまだぼんやりしています。「わかった気」で体験を流さず、じぶんの軌跡をたどって反芻する。気づいてから書くのではなく、一行書くことで気づきやすくする。さらに、気づきやフィードバックを次の行為に返し、またふりかえる。この循環を重ねることで、じぶんのふるまいが見え、自覚が育ちます。

Write one line. (1行しっかり書く)

Person using a smartphone at a wooden table, tapping to view a chat conversation with blue message bubbles.

じぶんを動かす|Self-Agency ⑤ 自問(問いを持つ)

答えをすぐ外に求めると、じぶんで問い、気づく機会まで手放してしまいます。外で起きたことを、どう見て、聞いて、受け取るかは、じぶんの内側で起きています。まず、じぶんにたずねる。「何が邪魔している?」と問いの向きを変え、最も大切なことに注意を向けます。問いをひとつに絞り、次の行為につなげることが、自問のプラクティスです。

Ask yourself. (じぶんにたずねる)

Back view of a person in a white shirt and denim overalls sitting at a desk by a sunlit window.

じぶんを動かす|Self-Agency ① 自発(はじめる)

毎日のプラクティスを意志に任せると、いつもの行動に流され、始める前から惰性の中にいます。私たちは歯みがきのように、考えなくても自発できるしくみをすでに身につけています。おなじ時間、場所、姿勢を決め、静かにすわり、場を整える。余計な負担を減らし、始めやすいしくみをじぶんの内側につくることが、自発の第一歩です。

Sit quietly. (静かにすわる)

Three schoolgirls in uniform on a rainy street; one kneels to arrange study materials on the wet pavement while umbrellas shield them.

意味は後からできる(起きたことの意味を決めつけるクセ)|Unlearning ⑦

起きた出来事は変えられなくても、その意味まで固定されているわけではありません。そのとき失敗や無駄に思えたことも、経験が加わり、10年、20年とたつうちに違って見えることがあります。意味は後からできる。経験から学ぶからこそ、その見方に縛られず、「だったかもしれない」と余白をつくる。それがUnlearningです。

Meaning comes later.(意味は後からできる)

トライするから変わる(やる前に結論を決めつけるクセ)|Unlearning ⑥

やる前から「たぶん無理」と決めつけていませんか。30%のチャンスも5回あれば、少なくとも1回起こる確率は80%を超えます。しかも、トライすれば経験が生まれ、次の条件も変わる。感覚でつくった「たぶん」を確率と思い込み、じぶんで可能性を下げるクセに気づく。トライして、未来の確率を動かすUnlearningのプラクティス。

Trying changes the odds.(トライすると確率が変わる)

Woman with dark hair in a white blouse sits at a wooden desk by a sunlit window, writing in a notebook with a desk lamp nearby.

おかげさまです(自分だけが原因だと思い込むクセ)|Unlearning ⑤

私たちは、何かができるとその原因をじぶんの意志や能力、努力に求めがちです。でも、行為はじぶんだけで生まれません。環境が行為を可能にする「アフォーダンス」に目を向けることです。「おかげさま」と声に出せば、じぶんだけが原因という見方を外し、あたりまえで見えなくなっているものに気づけます。見方を切り替えるプラクティスです。

What made it possible?(何のおかげ?)

Hands hold a metal bucket with holes along the bottom as water pours out in thin streams onto a gravel path.

引き算せよ(足りないから足すと思い込むクセ)|Unlearning ④

うまくいかないと「まだ足りない」と思い、もっとやろうとする。でも、原因は不足ではなく、すでにある邪魔かもしれない。見えないボトルネックや、くり返しているクセに気づき、ひとつずつ減らしていく。足す前に引いてみる。減らすことで本来の力が働き、ゆとりや可能性が生まれてくる。じぶんの中に余白もできる。Less is more.

Less is more.(減らすことで、得られる)