みちゆく人よ、それはじぶん。

アントニオ・マチャード『Caminante』。道ゆく人よ、道が前にある、のではない。歩くことで、はじめて、道ができる。前にむかって歩く。そして後ろをふり返る時、小道が見えるだろう。そこにじぶんの足跡ができている。ただ、その足跡をもう一度踏もうと思っても、それはできない。道ゆく人は、じぶん。じぶん自身に語りかけています。

Caminante.

しあわせとは共に感じる道

幸せとは、ゴールではなくて、共に感じる営み、その道筋のことです。カントはこう説きました。「道徳とは、幸せになるための教えではない。幸福にふさわしいふるまいをするための教えである。(1) じぶんで考える (2) 相手の身になって考える (3) このふたつを結い合わすこと。じぶんの行動原理と、世界の原理をあわせること。

Be empathic.

じぶんから友になれ

The only way to have a friend is to be one.(友人を得る唯一の方法は、自らが友となること)エマーソンのことばは響きます。「すばらしい師、先生、コーチが欲しい。有望な弟子、教え子が欲しい。思いやりのあるパートナー、支援者が欲しい。」いえ、そうではなく、じぶんから友になることです。

The only way to have a friend is to be one.

愛語には驚くほどの力がある

道元禅師『正法眼蔵』は、四つの行いを説きます。布施(ふせ)見返りを求めない。愛語(あいご)やさしいことばをかける。利行(りぎょう)自分を忘れて人に尽くす。同時(どうじ)わけへだてをしない。愛語は今できます。人からかけてもらった、やさしいことばを思い出して下さい。そのことばを声にして発するのです。驚くほどの力があります。

愛語を思い出そう。(Be kind)

原理を身につける (4) 頻度は〇〇〇る。

何語であれ、使用頻度のTop10は機能語です。機能語とはセリフを完結するつなぎことばです。つなぎと言ってもオマケではありません。人間の身体で言えば、骨。意味をもつことば(名詞、動詞、形容詞など)内容語が、肉。骨がないと身体になりません。日常言語の中核は、短い音列の復元・再現。セリフのリズムで秒内処理できる力が言語です。

Not all words are equal.(すべての単語がおなじ、ではない)

原理を身につける (3) 〇〇〇のやりとり

ことばは相手とのやりとり。セリフを交わすことです。ひとりで考えている時も、脳内でセリフのやりとりを演じています。そのような意識はほとんどないでしょう。身についているからです。私たちはセリフごとに話します。Helloひと言でもひとつのセリフです。ひと息の発話で思いや考えのひとまとまりの音列で表現します。これは根源的です。

原理を身につける (2) 音は「 」い。

言語は声の身体運動。空気の物理現象。そして、脳の認知プロセスです。音声は、瞬間の出来事。発生と同時に刻々と消えます。逆に言うと、ことばとは、消えゆく瞬間にすくいとり、脳内で復元するプロセスです。ふだん意識することのない、聞くという行為は、1秒の間に音列を次々に処理できることなのです。セリフを復元し、再現できることです。

心のB面をかけよう③(克己心のスイッチ)

克己(こっき)心ということばがあります。己(おのれ)に克(か)つ。じぶんに勝つ?負けない?よく考えてみると変ですよね。じぶんは闘う相手ではないはずです。心の働きをA面とB面で捉えるとわかりやすくなります。A面は自己中心の心。B面は自己中心を取り外す心。克己とは、B面がA面を超えること。心の状態がまさる(克つ)ことです。

Improve yourself. (じぶんをよくする)

心のB面をかけよう②(Don’t give in)

英語にこういう表現があります。Don’t give in to yourself. (じぶんに負けないで)give inとは、退く、降参すること。心が「負けた状態」に向かうことです。負けた状態とは、言い換えると、心のA面でいきづまることです。ふだんの生活はギッシリつまっていて、前に進めない。だから、心のB面がいります。

Don’t give in. (負けない心を)

心のB面をかけよう①(Embrace the B-side)

心の切り替えが必要だとわかっていても、なかなかできないですよね?なぜかといえば、心に切り替えスイッチはついていないからです。じぶんのふるまいで、切り替える必要があります。心の働きにはふたつあります。A面:じぶん勝手な心(ふだんは気づいていない)と、B面:じぶん勝手ではない心(A面のじぶんに気づく時)。B面をかけるには?

Embrace the B-side. (B面でいこう)