心の整流化② [書くとは、刻み写すこと]

書く、描く、掻く、欠く、画く。いろいろな漢字がありますが、「かく」という音の響きで表される行為には共通点があります。それは指先や道具の先で対象の表面を削ることです。何かを写し、残すことです。「かく」の原義はひとつです。それは、写し込む行為、刻み入れる行為、つくりだす行為。じぶん自身の声が心にうつされる、整流化現象です。

Writing is experiencing.(書くという体験)

記憶はどこにある?(身のまわりの空間と時間の中に)

記憶とはためておくものではなく思い出すことです。きっかけは、じぶんの「外側」にあります。身の回りの環境にじぶんが包まれることで想起できます。記憶は行為の中に。ふるまいに包まれて、身につけているから思い出せます。 また、記憶は時間の中で精錬されます。静かなひと時をつくり、ことばを声で紡ぐことで、記憶が精錬されるのです。

Memory is refined over time.(記憶は時間の中で精錬される)

Fun to Imagine (8) [太陽はどこからでも登る]

「北極圏を訪れた時、西から登る太陽を見たんです。」ある人の話。北極ですか。方角はわかりにくいですね。どうしましょう?選択肢は実際に行ってみるか、想像してみるか。後者ですよね。「ある星に国がふたつありました。大きいほうの国では太陽は東から登ると言い、小さいほうの国では「東かな?西かな?あ、ちがった、南かな?」だそうです。

How could that be?(それってありうる?)

ルーティンのサイエンスとアート ① 作法がないとルーティンにはならない

ルーティンということばを聞いたことがありますか?ルーティンはものごとを身につけるための必要条件です。ルーティンのない学びはありません。ただし、ルーティンがあるというだけでは十分ではありません。ルーティンを身につけるための、身体「作法」がいります。いつものように、のび太とドラえもんの対話形式の3回シリーズでお届けします。

You are what you do routinely.(日課がじぶん)

I’m sorryは「すみません」ではない(共感のことば)

すみません。I’m sorry.は、あやまる時のことば。そんなふうに覚えましたよね。でも、sorryは「ごめん」という意味のことばではなく、相手の気持ちを察した時の心の状態です。sorryの語源は「痛みを感じる」です。あやまる時でなくても、相手に心を察して痛みを感じる時。色々な使い方がありますが、原点はすべて同じです。

I’m sorry.(察するよ)

Pleaseは「してください」ではない(ことばの源は心づかい)

〇〇してください、お願いします。人に何かを依頼する時に使うことば、プリーズ。please は、気にいってもらう、喜ばせる、という動詞です。なぜ、pleaseが依頼になるのでしょうか?if it pleases you (もしよろしければ)という意味だからです。依頼内容が「もし、気に入れば」という気づかいの論理です。

Yes, please.(ぜひ!)

「ダメ・ちゃんと・はやく」の代わりに言おう

「ダメでしょ。ちゃんとしなさい。早くやりなさい。」心のどこかで、じぶん自身に言っていませんか?私たちは気づかぬうちに、じぶんのことばで、ものごとの捉え方をフレーミング(固定)しています。決めつけ・押しつけのことばが可能性を減らします。禁句の代わりのことばを声に出して言うことで、物事の捉え方を変えることができます。

Make mistakes and learn from them.(失敗して、学べ)

詩はじぶんを知るきっかけ (How to know yourself.)

渡邊十絲子さんは言います。「詩は、わたしがまだ知っていない「わたしの感じ方」をつくるきっかけである。」じぶんの身体を使って、じぶん自身にむけて、ことばを声でアウトプットすることによって、はじめて気づくことがあります。いえ、そのようにしないと、じぶんでは気づいていない、「気づくべき何か」が湧き上がってこないのです。

You can only realize something when you say it.

心は踊る(くりかえし、ふりかえり、じぶんと結びつける時に)

The Child is father of the Man.(子は人の父なり)

「三つ子の魂百まで」ということばがあります。小さい時に身につけた心は生涯続くもの。でも現実には、大人になると驚きや憧れを忘れてしまいがちです。何もせずに「三つ子の魂百まで」はありません。ウィリアム・ワズワースの詩の一節「こどもはおとなの父なり」のように、ことばに出してふりかえり、じぶんと結びつける行為があるからこそ。

思い込みに気づくと劇的な変化が訪れる(it=イットではなかった!)

思い込みに気づけると劇的な変化が訪れます。いちばん身近な例を紹介します。やってみてください。常識、慣習、固定観念、思い込み、囚われ。いろんなことばがありますが、ずっとそうだと思い込んでいた、知らなかった、気づいていなかった、誰も教えてくれなかったこと。そのことにひとつ気づけると、あとは「一事が万事」でコツがつかめます。

Fix one problem, and you can fix the rest.(問題をひとつ直せば、他も直せる)