話がさかさまです! ( aやtheがつくのではなく、aやtheが先)
英文法の冠詞「aとthe」を題材にした、意外なお話です。名詞につけるというけれど、どう見ても、aやtheの後ろにものの名前がくっついています。声に出す時、aやtheを先に言いますよね。ことばは発声の順番にしか話せないし、書けません。文法の説明は時間を無視した、現実にはありえないことを言っています。どういうことでしょう?
That’s the thing.(まさに、それ)
英文法の冠詞「aとthe」を題材にした、意外なお話です。名詞につけるというけれど、どう見ても、aやtheの後ろにものの名前がくっついています。声に出す時、aやtheを先に言いますよね。ことばは発声の順番にしか話せないし、書けません。文法の説明は時間を無視した、現実にはありえないことを言っています。どういうことでしょう?
That’s the thing.(まさに、それ)
コミュニケーションとは「思いを考えを伝えること、相手の言うことを理解すること」ではありません。脳内にことばの在庫のようなものがあり、それを選んで表現し、伝達するかのように思いがちです。が、実は、相手とじぶんが「つながる状況」できるからこそ、その都度、ことばがつながりをもって紡ぎ出されるのです。それがコミュニケーション。
The world is mindful.
ことばは相手とのやりとり。セリフを交わすことです。ひとりで考えている時も、脳内でセリフのやりとりを演じています。そのような意識はほとんどないでしょう。身についているからです。私たちはセリフごとに話します。Helloひと言でもひとつのセリフです。ひと息の発話で思いや考えのひとまとまりの音列で表現します。これは根源的です。
言語は声の身体運動。空気の物理現象。そして、脳の認知プロセスです。音声は、瞬間の出来事。発生と同時に刻々と消えます。逆に言うと、ことばとは、消えゆく瞬間にすくいとり、脳内で復元するプロセスです。ふだん意識することのない、聞くという行為は、1秒の間に音列を次々に処理できることなのです。セリフを復元し、再現できることです。
ソムリエはシャンパンを開栓する時に音を立てません。左手で栓の部分を握って固定し、右手でボトルの底をゆっくり回します。すると発泡の勢いで栓は自然にスッと抜けます。栓は抜くものという固定観念。ものの見方を変えるヒントは身近なところにたくさんあります。見ているつもりでも実は見えていない、ということを思い出すことです。
Turn the other side.(反対側を回してみよ)
スイスイと泳ぐアメンボの気分。それを想像できるのは、人間に共感の力が備わっているから。私たちは「物事が先にあり、それがありのままに入ってきて、それを認識する」と思っていますが、実は話は逆なのです。体験と想像の働きによって、物事をみる形式を身につけているのです。「アメンボがスイスイとしている」のは、心という現象なのです。
I’m a water slider.(アメンボの気分)
こんな質問を頂きました。「ファーレンハイトは華氏、セルシウスは摂氏。人の名前だったとは!ところで、アメリカでは水が氷になる温度や、水が沸騰する温度も、ファーレンハイトで覚えているのですか?「水は0度で氷になり、100度で沸騰する」という基準は明快ですが、ファーレンハイトだとそのような基準を習わないのでしょうか?」
Practice to unlearn.(心の切り替えを練習)
孔子は60歳の還暦を「耳順」(耳したがう)と言いました。なるほど、素直に人の話を聞き入れられるというのは大変なことなんだな、と。でも、ちょっと変な気もします。聖人が60年の歳月をかけ、ようやく、耳がしたがうようになったというのです。それほどの時間がかかるもの?だれもがふだんから「聞き入れている」のではないでしょうか?
Internalize your speech seeds.(じぶんのことばとして内面化せよ)
アメリカでは、気温がファーレンハイトで表示されます。気温は体験と結びついた肌の感覚なので、心の切り替えがいります。ものさしを変えること自体はむずかしくないのだけれど、無意識的にバリアをつくっています。そのつもりならない限り、切り替えはできません。ここに新しいことを学ぶヒント、習慣をつくるために不可欠な技の秘密があります。
Learn to switch.(切り替えを学ぶ)
心は身体の中に入っている、持ちもの。ふだんそう思っていますよね。でも、落ちついている時もあれば、あせっている時もあります。その時々で、ちがうココロ。こんなふうに考えてみましょう。ふだんの自分はA面の心。ふりかえるひと時、[いま] は、B面のココロ。エンパシームは、ふりかえる時間、B面の、やわらぐココロをすくいとります。
We are life.(生きる存在)