なぜ、英語を学んでも聞こえないのか|プラクティスのしくみがない
英語が話せない・聞き取れない。世の中は「○○が足りないから、これをやれ」と解決策を次々に示します。しかし、ことばはリアルタイムの音声認知・再現力が土台。そもそもの問題は、その土台をじぶんで育てるプラクティスのしくみがないことです。結果は外から取り入れられません。変化を生む原因を、じぶんの内側につくる必要があります。
英語が話せない・聞き取れない。世の中は「○○が足りないから、これをやれ」と解決策を次々に示します。しかし、ことばはリアルタイムの音声認知・再現力が土台。そもそもの問題は、その土台をじぶんで育てるプラクティスのしくみがないことです。結果は外から取り入れられません。変化を生む原因を、じぶんの内側につくる必要があります。
「プレッシャーに負けた」ということばを、よく耳にします。でも、プレッシャーの中で現れるのは、特別なじぶんではなく、いつものじぶんです。プレッシャーが原因だと思うと、「もっとがんばれ」「ここで力を出せ」とじぶんを追い込みます。プレッシャーの中で必要なのは、特別なじぶんになることではなく、いつものじぶんに戻ることです。
Resilience. You need your everyday self to return to.(回復力ー戻る先は、いつものじぶん)
敗北のあと、「相手が強かった」「経験不足だった」と結果を説明します。けれど、次を変える原因は、試合の前、プラクティスにあります。敗者になるとは、自分を責めることではなく、今までのプラクティスでは届かなかったと引き受けること。そこから、いつものプラクティスに戻り、また挑戦する。続けているかぎり、敗者のままではありません
Embrace defeat. Return to your practice.(敗北を受け入れ、プラクティスに戻れ)
「メンタルが強い」とは、勝敗という結果だけを評した比喩にすぎない。勝てば強いと言われ、負ければ弱いと言われる。結果から原因がつくられ、負けた者は弱い人にされてしまう。だが脳には攻めると避けるの二つのモードしかなく、日々のプラクティスがその切り替えを左右する。育てるべきは強いメンタルではなく、立ち直るプラクティスである。
Stay on.(そのままで)
折れない、負けない、あきらめない。すべて結果をあらわすことばです。私たちは、その結果を先に掲げ、そこへ向かおうとします。でも、順序は逆です。レジリエンスとは、崩れないことではなく、崩れたところから、ふだんのじぶんへ戻る力です。必要なのは、戻るためのプラクティスです。かんばることばの前に、まず戻ることばを持つことです。
Practice returning.(戻ることをプラクティスする)
私たちは、結果ばかり見ます。でも、結果は変えられません。変えられるのは、原因だけです。他人のコツを聞いても、その人とあなたでは、持っている前提がちがうので、同じようには働きません。まねられるのは、結果ではなく、原因のほうです。だから、聞いて終わりにせず、じぶんの声にしてみる。それが、原因をまねる、たった一つの方法です。
Remember: First things first.(大切なことを、まず先に。これが絶対原則)
飛行機は、翼があるだけでは飛べません。前へ進み、空気の流れをつくって、初めて揚力が生まれます。学びも、同じです。やり方を知っているだけでは、まだ何も起きていません。声に出し、その声を受け取り、また声にする。出したものが入り、入ったものがまた出る。この再帰を、毎日くり返すこと。それだけが、上達を運ぶ、唯一の道なのです。
Daily recursion is the law of progress.(毎日の再帰が、上達の法則)
鏡の前に立てば姿が映る。そのしくみを知っただけで、「もう分かっている」と思うもの。しかし、いま鏡には何も映っていません。実際に立てば、はじめて姿が脳の中に生まれます。行為の前に、認知は存在しない。まだ見ていない自分を、知っていると思い込む落とし穴。だから、声に出し、演じ、比べてみる。見えたものしか、変えられません。
You can’t see yourself unless you stand in front of the mirror.(鏡の前に立たなければ、じぶんは映らない)
とんこつラーメンは後からダシを入れてつくれません。骨を煮込んだ出汁は、あとから注いでも同じにはなりません。時間そのものが味の一部だからです。プラクティスも同じです。今日しなかった一回は、明日二回しても取り戻せません。けれども一度すれば、その声が耳に戻り、次を変えていきます。二回目には、すでに一回目が入っているのです。
If you don’t do it now, you can’t do it over. (今やらないことを、やり直すことはできない)
タネをまかなければ花や実はなりません。人の成長も同じです。ねがいを声にした瞬間、思うこととつくることはひとつになります。その声をくり返すことが未来へ向かうプラクティスです。でも、タネだけでは実りません。土も、水も、光も、風も、虫も、支えてくれる人もいる。未来は、今日まいたタネと、それを育てるすべてのものから生まれます。
Life is becoming.(人生は、実になろうとする営み).