Person using a smartphone at a wooden table, tapping to view a chat conversation with blue message bubbles.
Empathemian『Self-Agency-Ask』

Look within, not outside. (じぶんの外ではなく、内を見よ)

「どうすればいいですか?」

すぐに、そう聞いていませんか?

⚪︎何をすればいいですか?
⚪︎どこが間違ってますか?
⚪︎何が正解ですか?
⚪︎正しいやり方を教えてください。

身に覚えがあると思います。

じぶんで、いま何が起きたかを確かめる前に。
じぶんでは、まだ何も問うていないのに。

すぐに誰かに聞く。AIに聞く。検索する。

もちろん、外から助けを得ることが悪いわけではありません。
問題は、その前に、じぶんでするはずだったことまで飛ばしてしまうことです。

⚫︎何が起きたのかを見る。
⚫︎どこまでできたのかを確かめる。
⚫︎何が違ったのかを考える。
⚫︎ひとつ試してみる。

すぐ答えを聞けば、この部分が抜け落ちます。そして、答えをもらうと、「わかった」という気になれます。

でも、それは、じぶんでできるようになったこととは違います。
もっと大きな問題は、答えだけでなく、問いまで外に渡してしまうことです。

⚪︎困ったらすぐ聞く。
⚪︎答えをもらう。
⚪︎また困ったら、また聞く。

それをくり返せば、「答えは外にある」という感じ方・考え方そのものが身についていきます。

Ask yourself. (じぶんにたずねる)

だから、外に聞く前に、ほんの一拍、じぶんに戻ります。

「まずじぶんで考えてから質問しなさい」という意味ではありません。

世の中で起きていることは、じぶんの外にあります。
知らないことを人に聞く。調べる。教えてもらう。それは必要なことです。

でも、外で起きたことを、じぶんがどう受け取ったかは、じぶんの内側で起きています。

⚫︎同じものを見ても、見え方は同じとは限らない。
⚫︎同じことばを聞いても、聞こえ方は同じとは限らない。
⚫︎同じ出来事でも、何を感じ、何に気づくかは同じとは限りない。

外から入ってくるものは同じでも、それをどう捉えるかは、じぶんの知覚や記憶、これまでの経験と結びついて生まれます。

だから、じぶんにたずねます。

⚪︎じぶんには、どう聞こえたか。
⚪︎じぶんには、どう見えたか。
⚪︎じぶんは、どう受け取ったか。

この問いの答えは、外にはありません。

誰かが代わりに感じることも、気づくこともできないからです。自問とは、正解をじぶんの頭の中から探し出すことではありません。

外で起きたことに対して、じぶんの内側で何が起きているかを、じぶんにたずねることです。

What is getting in the way? (何が邪魔しているのか?)

では、なぜ、じぶんにたずねる前に、外へ答えを求めてしまうのでしょう。

⚫︎答えは外にある。
⚫︎先に聞いたほうが得。
⚫︎正解をもらったほうが楽。

そんなやり方が、すでに身についているからです。(*注1)

まず、ここを出発点にします。何も意識しなければ、いつもの問い「どうしたらいい?」が先に出ます。

じぶんにたずねるといっても、何を問うかが大切です。

そこで、問いの向きを変えます。

「何が邪魔している?」

問いには、答えを求めるだけでなく、じぶんの注意を向ける働きがあります。

「何が邪魔している?」とじぶんに問うことで、何かを足そうとする前に、いまのじぶんに起きていることへ注意を向けます。

問いを変えると、見るところが変わります。

Keep it minimal.(最も大切なことだけを)

じぶんに問いを向けると、いろいろなことが気になってきます。(*注2)

でも、一度に全部を考えようとすると、問いが大きくなります。

「なぜ、うまくいかないんだろう?」
「どうしたら、もっとよくなるんだろう?」

これでは、どこを見ればよいのかわかりません。

だから、問いを小さくします。

いま、いちばん気になることは何か。
次の一回で、ひとつ変えるなら何か。

ひとつで十分です。

問いを小さくすると、注意を向けるところがはっきりします。

Follow through.(終わりまでしっかりやる)

まとめ

❶ 答えを外に求める前に、じぶんに戻る

❷ じぶんの内側で起きていることを、じぶんにたずねる

❸ 問いの向きを変えると、注意の向きが変わる

❹ 問いをひとつに絞り、次の行為につなげる

作(文・挿絵・声に出すことば・声):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットノートなど

(*注1)「正解依存グセが、自問の妨げ」については、こちらのエンパレットノート:

(*注2) 英語耳°トレイルでは、声に出したセリフを「シード」として残し、自問のメモを書きながらプラクティスを進めます。「水やり」をすると、そのメモやプラクティスを手がかりにアドバイスが届きます。「どこが悪いですか?」と答えを求めるのでなく、「何が違った?」「次は何を変える?」とじぶんから問い、気づきをことばにする。だから、相手も「そこです」「それでいい」と、いまのじぶんに必要なところへ寄り添うことができます。

エンパ君をタップして水やり

水やりは、単に答えをもらうためのしくみではありません。じぶんから問い、ことばにして働きかけることで、じぶんだけでは気づけないことへのヒントを受け取る。「自問ー気づき」のプラクティスです。

じぶんを動かすしくみ|Self-Agency 7つの実践

⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ① 自発(はじめる)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ② 自助(じぶんを助ける)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ③ 自信(やってみる)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ④ 自省(ふりかえる)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ⑤ 自問(問いを持つ)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ⑥ 自覚(じぶんに気づく)
⚫︎じぶんを動かすしくみ|Self-Agency ⑦ 自走(明日につなぐ)

https://ja.empatheme.org/emp-0916