素のふるまいが育つ (Make a Deed)

「ある・いる」という存在を表すことば 、英語では、be。ギリシャ語のphyoという「生じる」ということばが語源です。この動詞からできた名詞が、生じるもの「physis」(自然)という意味です。自然を表すラテン語源の「nature」も「nurture」(養う)も植物の生育から生まれたことば。人間は植物に似ているのですね。

Nurture habits. (じぶんのふるまいを養おう)

声の出力を写すことが学びになる

学習とは、中に取り込むことで、出すことは別のことだと思っていませんか。実はそうではないのです。声に出してことばを出力し、じぶんで聞くこと。それを書いて刻むこと。それを繰り返すことが「入力」になるのです。出力を写すことこそが、まなびです。「エンパシーム」は、じぶんの声ことばを、音声のまま写し、書きことばにも写します。

Learning is to reflect on what you output.(学びとはじぶんで出力してふりかえること)

水にうつる月のように

じぶんをふりかえることなしに、習慣を身につけることはできません。でも、アクティビティトラッキング(行動の記録を達成率で評価する)だけでは、じぶんの姿、じぶんの変化(ねがい)の方向を確かめることにはならないのです。ふだんのじぶんがそこに映るようにして、それを写して後から確かめることで、続いている状態を大切にすることです。

[ いま ] =[ I M A ]

呼吸は「心のリズム」です。私たちは、呼吸ひとつひとつの時間で、味わい、感じることができます。ひと息の「間」がないと、何も味わうことができません。ひと呼吸の「間」があると、ふりかえり、たしかめ、それを実感することができます。ひと息の「間」を入れる。小さな身体所作で、ふだんは使われていない力がしぜんに引き出されます。

Savor your moment.(をあじわう)

声ことばが写る

声ことばは、ありのままの、シンプルなじぶんです。全身とまわりの空気をつかって、紡ぎ出した、Seed (種)に表れています。「おはよう」は、1秒ぐらい。「いい天気ですねー」は、2秒ぐらい。ひと息を区切る、小さなじかん単位、声ことばのリズム。Seedの中身がエンパグラフにこんなふうに写ります。あなたの心の姿勢も写ります。

毎プラの風景「ゆだねる」カズコさんシェア編 ②

毎プラの風景を紹介します。カズコさん(90歳)のふだんのプラクティスです。毎プラは、エンパシームにゆだねて、ひとときの間、しぜんな流れで、素のふるまいをおこします。飾らず、構えず、考えすぎず、じぶんの声に思いをこめて。エンパシームは、そのひと時の間をカプセルにおさめ、声の鏡、姿勢の鏡を残します。小さな修養のルーティン。

じぶんの姿がエンパシームに写る

エンパシームは、静かにすわる場でのみ、はたらきます。スマホも静穏の環境の一部になります。あなたの小さなプラクティスを映し出しながら、間をつくり、ひとときの自然な流れをつくります。エンパシームに委ねて、そのままのあなたの姿をエンパシームに写します。くりかえし、ふりかえり、たしかめる、しぜんなフォームを身につけましょう。

手にとって小さな変化が見えること

アリストテレスはこう言いました。「人間は物事を繰り返す存在。人生は習慣の蓄積からできている。」しかし、「習慣をつける」という行為は存在しません。ひとつひとつのふるまいがつながっていくことが、習慣になるのです。エンパシームはプラクティスの場をつくります。じぶんにむけて語ることばを後から手にとるようにたどることができます。

Make a small change.
(小さな変化を。)

共感の精錬 (12) 付記 ① 水銀・人間の心・エンパグラフ

サイエンスの力、テクノロジーの力、アートの力、そして素のふるまいの力。これらは調和をもって合わせることができる。その思いをこの文章にこめた。「ひとつぶ」の共感を日常の中で身につける小さな素振りの力によって、何かがすこし違って見えたり、聞こえたり、感じられ たりする、未知の可能性を私は信じている。