じぶんが葦になる (パスカルの真意)

「人間は考える葦」で知られるパスカル『パンセ』。「動物や植物とは違って、考えることができるから、人間は偉い」という意味ではありません。パスカルは言います。「葦を押しつぶすのは、一滴の水でできる。人間はじぶんの弱さを知るからこそ、尊いのだ。」心をひらいて共感することが先にあって理性を包み込んでいる。それが心の理性です。

I am a reed. (じぶんが葦になる)

Abstract colorful brain illustration with the word 'Aspiration' and subtitle 'A promise to practice every day' for the 2026 共創 AI 英語サイエンス&アート ラボ banner.

共創 AI 英語サイエンス&アートラボ 2026

千代田中学高校にて「共創AI 英語サイエンス&アートラボ2026」開講。アート・サイエンス・テクノロジーをプラクティスで結び、未知のじぶんを探究します。 最先端の舞台裏で「できる・わかる・つくる」を実践します。今取り組んでいる最先端の内容、開発・研究・創造の舞台裏にふれながら、ラボ生と実際に新しい世界をつくります。

流れ星とねがい ③ 「見える」とは?

琴座流星群、見られましたか?流れ星は特別な夜に現れるものではありません。夜、空を見上げる時、星は現れます。「見る」は、あなたの動詞。「見える」は、星の動詞。星の「見える」は、あなたの「見たい」によってひらかれます。しかも、目に映るだけでなく、心に留まり、想像へ変わる。見えるとは、相手があなたの心の出来事になることです。

Only in the darkness, you can see the stars.(暗闇の中で星は見える)

Unripe green peach resting on a leaf in soft light.

ピタゴラスのそら豆(とタイムカプセル)

ピタゴラスは音階原理の発見者です。1オクターブ、ドからドは音の周波数が2倍になります。音を整理して並べる法則。そこに、単純な整数比の美しさがある。音は自然現象、整数比は人間の概念。なのに、ぴたりと響きあっている。ピタゴラスの鍛冶屋伝説、そら豆伝説を紹介します。それらは、数と時間のカプセルという発想へひらいていきます。

Time is the soul of this world.(時は、この世界の心)

鏡のようにうつすメソッドで、じぶんを〈見える化〉する

和語の「うつす」には、いくつもの意味があります。場所を移す。鏡に映す。文を写す。行動に移す。「うつす」を原点に、鏡のようにじぶんをうつして〈見える化〉するメソッド。じぶんの姿、声、感じたこと、気づきを映し、思いを写し、行動に移す。見比べ、ふりかえることで、変化やクセ、原因が見え、自助力のループが自然にまわりはじめます。

Visualize yourself. (じぶんの姿を映し出す)

Oil portrait of a serious 19th-century man in a dark robe and white collar, with the caption 'Probability learns.' across the front.

行動が、確率を変える。確率は、あとからあなたを学ぶ。

「確率というと最初から決まっているもののように思いがちですが、そうではありません。新しい事実が加われば、見立ては変わります。発想を数理として切り開いたのが、18世紀イギリスの牧師トマス・ベイズでした。迷惑メールを通常ボックスに戻すという行為には意味がある。行為が確率を変える。見立てが変わる。その時、あなたも変化します。

Action changes the odds. (行為が確率を変える)

Abstract brain illustration in blue, green, orange, purple, and pink hues on a blue background with vertical Japanese text: '空より広く 海より深く 声のきたる路 たましいの夢'.

たましいの夢 Wider than the sky

「母は、エミリー・ディキンソンと言い、ぼくは、エーデルマンと言った。おなじものが、ちがって見えた。ちがうものが、ひとつに聞こえた。世界は、詩の声でできている。脳の中に、空よりも広く、海よりも深く、空気より透明な、たましいの、手紙。人は、声の中に生きている。いつでも。いつまでも。」

We live in voice.(声の中に生きている)

1本のロウソクになれ(ファラデーと最澄)

ファラデーは、ロウソクの燃焼と呼吸が体内で起きることは同じだと、実験で示しました。ロウソクを見つめるまなざしを空間へ広げ、見えない力は空間に広がると考えました。着想はのちにマクスウェルが理論化します。製本屋の徒弟から独学で科学を切り開いた彼は、自然に共感し、内側から想像し、実験によって見えないものを見ようとしたのです。

Be a candle.(一本のロウソクになれ)

種の中の種子が育つように(肉声のシードをまく)

柿の種の周りについたゼリー状の食物繊維を取り去ると、茶色いのツルツルの種がでてきます。が、それは柿の種でなく、種子を包む殻です。本当の種はその中にあります。茶色尾の殻は、いわば「芽生えの素」をいれたカプセルです。エンパシームも、おなじです。静穏の空気に声のタネ(Seed)をまいて、育てます。じぶんを育てるタネなのです。

Nurture your seeds.(タネを育てよ)

ひらめきの源泉 ⑤ 漱石のサイエンス=アート=プラクティス

漱石『明暗』は、ポアンカレの「偶然=見えないほど複雑な因果」という着想を背景に、人間という存在の「明と暗」を描く未完の小説です。偶然は、ただの運・不運ではなく、心の中の未練や執着、虚栄や自己欺瞞も含む、見えない因果の網として現れます。未完とは閉じていないこと。未知に開かれた「わからなさ」の中にひらめきの源泉があります。

The unknown remains open.(未知はひらかれている)