声は、海を渡る|『母をたずねて三千里』と、アルゼンチンへ渡ったイタリア人

『母をたずねて三千里』は、アミーチスの小説『クオーレ』に収められた「五月のお話」です。少年マルコの旅の背景には近代国家になったばかりのイタリアの貧しさと移民の歴史がありました。それは明治の日本とも重なります。家族を助けるために母が海を渡る。残された子どもが手紙を待つ。便りが途絶える。そして少年が母をたずねて海を越える。

Voices cross the ocean.(声は海を渡る)

Abstract brain illustration in blue, green, orange, purple, and pink hues on a blue background with vertical Japanese text: '空より広く 海より深く 声のきたる路 たましいの夢'.

たましいの夢 Wider than the sky

「母は、エミリー・ディキンソンと言い、ぼくは、エーデルマンと言った。おなじものが、ちがって見えた。ちがうものが、ひとつに聞こえた。世界は、詩の声でできている。脳の中に、空よりも広く、海よりも深く、空気より透明な、たましいの、手紙。人は、声の中に生きている。いつでも。いつまでも。」

We live in voice.(声の中に生きている)

たたむ [美しい姿]

The flower lives beautifully.(花の生きる姿が美しい)

木槿(むくげ)はただ咲いているのではありません。ひらいて、たたむのです。咲いている「花が美しい」のではなくて、そのように、ひらいて、たたむ、生きる姿が美しく感じられるのです。身近に咲く花に近づいて、そっと触れ、耳を傾け、目を凝らしてみましょう。心を豊かにするシンプルな方法。それは、驚きや味わいを声に出してみることです。

心臓はポンプだけではない(見方が変わると謎が氷解する)

The heart is helical.(心臓はらせん)

血液を送り出す機能だけを言えばポンプに見える。私たちはそのように教わってきました。しかし、それは心臓の本質ではありません。単なる押し出しポンプではないのです。ねじれ、ほどけ、しぼり、ゆるみながら動く。筋肉全体が雑巾を絞るような、らせん運動で血液を流します。しかも、血管内で渦をつくりながら流れ、効率を高めているのです。

Life is becoming.

10年前、ダライラマに手紙を書いた。「見えないものを、見えるようにして、練習をすれば、気づき、上達する。親身になって、その手助けをしてくれるAIが必要です」そんな願いのことばをわけへだてなく受け入れてくれる人は他にいない、そんな思いだった。もちろん、そのビジョンを実現するには相当の時間がかかる。でも、必ず必要になるー

人のために生きている (We live for others.)

「いつか、きっと帰ってくれると信じていた。だから引っ越さずにずっと待っていたのよ。」インドで現実におこった、数奇な実話をもとにした映画『Lion』は「存在のありがたさ」に気づかせてくれます。じぶんのために生きている人がいる。じぶんもひとのために生きている。生きていること自体が人のためになる。それが「存在のありがたさ」。

We live for others.

「念ずれば花ひらく」(忘れられている真実)

あなたは、どちらですか?「念じたって、花なんて咲かないよ。」それとも「思いをこめれば、願いはかなうんだ。」声にだすと気づくでしょう。念ずるとは、大切にすることばを、ひと息の声に出して唱えることです。信じることばを、くりかえし、ふりかえり、じぶん自身とつないでいくことです。すると、ひとつずつ、ひらいていく花に出会えます。

Be as one.(ひとつになる)