心の免疫力をつくる|Resilience ⑤

レジリエンスとは、何があっても元気でいることではなく、元気を取り戻せること。人間には、傷を癒し、疲れから戻る力がもともと備わっています。心もおなじです。心だけを鍛えるのではなく、食事、睡眠、運動、そして笑う、感謝する、耳を傾けるといった毎日のふるまいが、安心感を育みながら、本来の回復力を引き出し、心の免疫力を育てます。

Build your inner immunity.(心の免疫力をつくる)

いつものじぶんをつくる|Resilience ④

「プレッシャーに負けた」ということばを、よく耳にします。でも、プレッシャーの中で現れるのは、特別なじぶんではなく、いつものじぶんです。プレッシャーが原因だと思うと、「もっとがんばれ」「ここで力を出せ」とじぶんを追い込みます。プレッシャーの中で必要なのは、特別なじぶんになることではなく、いつものじぶんに戻ることです。

Resilience. You need your everyday self to return to.(回復力ー戻る先は、いつものじぶん)

Figure skating awards ceremony on an ice rink: three skaters stand on the podium (1st in purple at center, 2nd in navy on the left, 3rd in red on the right) while a fourth skater in blue watches from the foreground.

勝者は、敗者の自覚から|Resilience ③

敗北のあと、「相手が強かった」「経験不足だった」と結果を説明します。けれど、次を変える原因は、試合の前、プラクティスにあります。敗者になるとは、自分を責めることではなく、今までのプラクティスでは届かなかったと引き受けること。そこから、いつものプラクティスに戻り、また挑戦する。続けているかぎり、敗者のままではありません

Embrace defeat. Return to your practice.(敗北を受け入れ、プラクティスに戻れ)

Woman in a purple shirt and cap swinging a backhand on an outdoor tennis court at sunset.

「メンタルが強いか、弱いか」ではない|Resilience ②

「メンタルが強い」とは、勝敗という結果だけを評した比喩にすぎない。勝てば強いと言われ、負ければ弱いと言われる。結果から原因がつくられ、負けた者は弱い人にされてしまう。だが脳には攻めると避けるの二つのモードしかなく、日々のプラクティスがその切り替えを左右する。育てるべきは強いメンタルではなく、立ち直るプラクティスである。

Stay on.(そのままで)

「折れない・負けない・あきらめない」とは?|Resilience ①

折れない、負けない、あきらめない。すべて結果をあらわすことばです。私たちは、その結果を先に掲げ、そこへ向かおうとします。でも、順序は逆です。レジリエンスとは、崩れないことではなく、崩れたところから、ふだんのじぶんへ戻る力です。必要なのは、戻るためのプラクティスです。かんばることばの前に、まず戻ることばを持つことです。

Practice returning.(戻ることをプラクティスする)

Side profile of a female tennis player with a highlighted brain diagram, focusing on the amygdala labeled in the head.

心の切り替えモード③|逃げるモードに入った瞬間に勝負に負ける

勝負は相手に負けるのではありません。Approach(向かう)からAvoidance(避ける)へ切り替わった瞬間に負けが始まります。Approachではドーパミン、Avoidanceではコルチゾールが優位に働き、この二つのモードは同時に成り立ちません。スキルだけではなく、それを発揮できる「状態」が勝負を決めるのです。

Get back to your practice. (いつものじぶんに戻れ)

しなやかさがプラクティスをまもる|疾風勁草 ①

ほとんどの草木は「疾風勁草」です。風の流れに身を委ねて、身体をしなやかに、いっしょに揺れています。プラクティスの持続もおなじです。時間がない!という気持ちをつくりだして、それに抵抗することではなく、「時間は時々ある」という気持ちに委ねること。できないことにではなく、できることに目をむけましょう。しなやかな草のように。

Be flexible. Be resilient.(しなやかに、おれないように)