ふるまいのメソッド

矢田部英正さんは、『からだのメソッド』で、こう語ります。

古来、日本人の態度として、人間の力によらないものについてはあえて意味づけをしない風習のようなものがあった。ある意味それは自然に対する畏敬の念からでもあったろうし、人知をこえたところで働いている秩序に対して、人間の理解可能な理屈のなかだけで向き合おうとするの不遜な態度であると、昔の人はそう考えたからかもしれない。

思う以前に感じる

泣くから、悲しい。震えるから、怖い。
ウィリアム・ジェームズは、感情と動きの関係について、このように説きました。常識を覆す発言としても知られます。「悲しいから泣き、怒るからなぐり、恐ろしいから震えるのではない。その反対である」と。

身体心理学・春木豊さんは、こう語ります。
「動きと心の因果関係は、常識的には、「はじめに思い、次にそれを行動に移す」と考えられている。この考え方は非常に強固である。一方、思う前に動いているという事実は、日常体験からも常識であろう。

じぶんの自然リズム

梅の花、桜の花、アジサイの花。植物は、みな、いっせいに花を咲かせます。藤の木も、野花も、ブナの林も、植物は、みな、根をからみあわせたりしません。自然の世界は、自他をわけへだてず、共に、調子をあわせて生きています。

人間も実は、同じように、じぶん自身のなかに、同調するしくみを備え持っています。

人間の行うことはすべて相互に結びついている。

ウィリアム・コンドンのこのことばを引いて、有馬道子さんは、こう言います。