
Your dream is found along the way.(夢は歩む道の途中で見つかる)
「あなたの夢は何ですか?」
私たちは、何度もこの質問を受けてきました。
子どもの頃は、将来なりたいものを聞かれました。大人になると、目標や人生の方向を聞かれることになります。
いつしか、こう考えるようになります。
⚫︎夢がある人は行動する。
⚫︎目標がある人は努力する。
夢があるから、と。
しかし、この質問は、なかなか答えられない性質のものです。
夢がないからではありません。
そもそも、はじめから見えていたでしょうか。
⚪︎夢中になっていること。
⚪︎大切にしていること。
⚪︎人生をかけていること。
多くの場合、後からふりかえって初めて気づきます。
⚫︎夢中でやっていた時に気づいていなかった。
⚫︎あの時の一歩が、始まりだったかもしれない。
⚫︎あれがじぶんにとって大切な出来事だったのだ。
といったふうに。
夢は、前に置いて、それに向かって進むものだけではありません。
歩いた道を振り返った時、そこに初めて見えてくるものでもあります。
It’s the other way around. (話は逆)
「私の夢は〇〇でした」
これは、後から気づいて言ったセリフです。
もちろん、どこかある時点でそのようなことを言っていたかもしれません。でも、初めではなく、後からであることに変わりはありません。
夢は、未知。
まだ、知らない、わからないから、夢。
歩き始めて、少しずつ、夢ができてくる。
何度もくりかえして、ことばにしていくうち、夢になってくるのです。
ふりかえった時に、それが夢だったのだと、後から気づく。
Aspiration is an act of self-agency. (ねがいは自覚のふるまい)
大人になると、「もう夢なんてない」と思うことがあります。子どもの頃のように、将来なりたいものをすぐに答えられないからです。
でも、それは夢がなくなったということではありません。大人になると、夢は「これから何になるか」という形だけでは現れなくなります。
これまで歩いてきた道の中に、すでにタネがまかれていたことに気づくのです。
⚪︎夢中になってしたこと。
⚪︎何度も続けてきたこと。
⚪︎なぜか心が動いたこと。
その時には、夢だとは思っていなかったものが、後から振り返ると、自分を導いてきた源流だったとわかります。
だから、夢が見つからないのではありません。まだ、ふりかえっていないだけかもしれません。
私たちは、未来に向かって進みながら、同時に過去の意味をつくっています。
以前は何でもなかった経験が、今の自分から見ると、大切な始まりだったとわかることがあります。
それは、過去を書き換えることでも、時間を戻すことでもありません。今のじぶんが、過去にまいたタネを見つけることです。
何度もふりかえり、反芻することで、じぶんの内側にあった源流が見えてきます。
というより、その源流も、後からさかのぼって形成されるといったほうがよいかもしれません。
後から、意味が見出されるからです。
大人になってから、将来の夢はない、という必要はありません。また、夢が見つかっていないと思う必要はありません。
夢は、探して見つけるものではありません。その道の途中で、少しずつ形になっていくものです。
What’s your aspiration now? (いまの夢は何?)
作(文・挿絵・声に出すことば・声):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットノートなど
未知にじぶんを向ける力|Aspirationシリーズ(7回)
⚫︎じぶんこそ、最大の未知|Aspiration ①
⚫︎「正解を教えて」依存症|Aspiration ②
⚫︎「やらなくても困らない」が、いちばんの壁|Aspiration ③
⚫︎ 思いが、プラクティスを力に変える|Aspiration ④
⚫︎ 響いたことばを、じぶんの声にする|Aspiration ⑤
⚫︎ 夢は、後からできる|Aspiration ⑥
⚫︎ 未知へ向かう力が、じぶんを変える|Aspiration ⑦
