静寂の開放感

アルプスの山麓、イタリアのピエモンテ州。

幾重にも重なりあう葡萄畑の丘陵の合間を縫って車を走らせ、ようやくたどり着いた。

煙雨にひっそりと佇む、ロマネスクの修道院。周りに人家はなく、人影も見えない。ゆるやかな谷の傾斜に立つ修道院は全身がレンガ色で、雨にしっとり濡れた屋根の所々が光ってまだら模様に見える。すぐむこうの森は霧に包まれて、その先は何も見えない。

何という静寂だろう。

身をもって、じぶんに関わる。

「何をやるにも、時間がない。目的意識を持ち、計画を立て、時間をもっとうまく管理しなくては!」

忙しく、スケジュールいっぱいの毎日。ふだん、そんなふうに思っていますよね。しかし、時間を管理するとは、一体、どういうことでしょうか。時間は、管理するどころか、直接何かできる対象ではないですね。

トニー・シュワルツさんは、こう言います。

It’s not time. It’s energy.
「時間管理ではなくて、自分のエネルギーの活用。
個人でも組織でも、手持ちの力を使えるかどうか。」