むろふしきみこ『ありがとう』(冨山房インターナショナル)

It’s okay.(だいじょうぶだよ)

むろふしきみこさんの絵本のことばから。

* 

だいじょうぶだよ。
「楽しいな」って、言ってみよう。
そして声を出してわらってみよう。

「どうしたの?」って聞いてみよう。
「おてつだいしましょうか?」って声をかけてみよう。
「だいじょぶ、できるよ」って自分に言ってみよう。

ほら、元気が出てきたでしょう?

* *

だいじょうぶだよ。
声に出してあいさつしてみよう。
声に出してお礼を言ってみよう。

「ありがとう」という気持ちがあれば、
みんな、きみをわかってくれる。

「ありがとう」って声にしてみれば、
もっと、みんながわかってくれる。

* * *

だいじょうぶだよ。
なんにもなくなってしまったと思っても、
未来だけは、のこっているよ。
きょうよりもあしたが、あしたよりあさってが、
よい日になれば、未来はとてもすてきになる。

It’s going to okay.(なんとかなるよ)

ふだんの、かざらない、ふつうのことばに宿る力。
むろふしさんは、「人々の交流こそが生きる力の源」だと言います。

相手に向かって声に出す時。
相手を思って、そのセリフを演じる時。

じぶんも、その声を心身で聞いています。
じぶんの心身に、そのことばが響きます。

声にだすから、
証をつくれます。

・くりかえせます
・ふりかえれます
・つながりをつくれます

「やさしいおこない」をプラクティスするエンパレットを紹介(小学生によるプラクティスガイド)しました。

ねがいを届ける [脳をやさしくするトレーニング]

おこないと一体となったセリフを知り、相手を思い浮かべて声に出すこと自体が、「知行合一ちこうごういつ」(知識と行動を一体化する)の実践になる、と。

ことばの意味を体験と共に身につける。
その代表は、「だいじょうぶだよ」と「ありがとう」です。

If you don’t have the line of words, how can you act on it?(そのセリフを身につけていないのに、どうやってそれを演じることができる?)

「ありがとう」とことばを発することなしに、感謝という知識を身につけることはできないでしょう。
人をはげますセリフを一度も出したことがないのに、勇気という概念を知るということもないでしょう。

Thank you so much(*注1)

出典・参照:『ありがとう』(文 むろふしきみこ、絵 岡部忍)、以下のエンパレットなど

(*注1)平易な日常のことば。生きるセンスを磨くことば。センスシード(じぶんを育てることば)の動画の目次をこちらに。

センスシード150

Less is more (6)望みをつなぐには?(It’s okayのセリフひとつで逆境を切り抜けるのストーリー)

なんとかなるべ

人をはげますとじぶんが勇気づく

愛語には驚くほどの力がある

謙虚、思いやり、感謝の心。

室伏きみ子