呼吸はやすらぎ

本間生夫さんは、こう言います。

「呼吸する力は歳とともに老化します。呼吸筋や肺が老朽化して呼吸機能が衰えてくると、この機能的残気量(安静状態でいつも通りの呼吸をしているときに肺に残っている空気の量)が増えてきます。

近年は年齢にかかわらず「浅くて速い呼吸」をしている人がたいへん目立ちます。仕事や家事で時間に追われ、心がやすらぐ間もなく非常にせわしいリズムで生活をしている人が多いため、呼吸にもそういう「せわしいリズム」「余裕のないリズム」になりがち。呼吸のせいで老化している人は多いのです。

呼吸は「体を整える窓口」であり、「心を整える」ことです。

ひとりのじかんに

長田弘『一日の終わりの詩集』の一節から。

黙る。そして、静けさを集める。
 こころの籠を、静けさで一杯にする。
 そうやって時間をきれいにする。
 独りでいることができなくてはできない。

静けさのなかには、
 ひとの語ることのできない意味がある。
 言葉をもたないものらが語る言葉がある。
 独りでいることができなくてはできない。

楽にして

はい、体の力を抜いて、楽にして。

このことば、聞いたことはありますよね。なぜかわからないけれど、体に力がはいっているのでしょう。
Breathe out, breathe in. (吐いて、吸う)

息は、ゆっくり吐くのが先。つい、先にいっぱい吸おうとしそうです。それも、頭で先に考えてしまうせいかもしれません。

静かに坐って、何もしない。というと、かえってむずかしそうなので、すこしガイドが欲しいですね。

I feel relaxed.
リラックスすること、休むことです。ヨガみたい?

ひらめいて、ゆっくりと、ひらめく。

ダニエル・カーネマンさんは、人間の思考の特徴を「速い・遅い」という比喩を使って説きました。
脳内の情報処理を二つに区別します。

システム1:速い思考。直感的に情報を処理。
システム2:遅い思考。意識的に情報を処理。

日常生活の大半は、無意識的に行なっています。意識せずに、物事を一瞬で把握するシステム1です。歩いたり食べたりするのに「考えない」。
気づいていないだけですが、無意識は、生まれてからこの方、学び、身につけてきた大切な力です。

一方、システム2。意識的に考えることによって物事を理解したり、判断したりします。こちらも、「人間らしさ」の特徴です。