Empathemian『First things first』

You can’t see yourself unless you stand in front of the mirror.(鏡の前に立たなければ、じぶんは映らない)

鏡があります。

あなたは知っています。

鏡の前に立てば、自分の姿が映ることを。

だから、こう思うかもしれません。

「もう分かっている。」

けれども、いま、この鏡には何も映っていません。そこにあるのは、「映るしくみ」だけです。

まだ、あなたの姿は存在していません。

一歩、鏡の前に立つ。その瞬間、はじめて姿が映ります。

そして、その姿を見たとき、はじめて脳の中に「いまの自分」が生まれます。

つまり、認知は、行為のあとに生まれるのです。

つい私たちは、「立てば映る」というしくみを知った瞬間に、「もう見た」と思ってしまいます。

けれども、見えることと、見たことは違います。
映ることと、認知したことは違います。

行為の前には、認知そのものが存在しません。

まだ見ていない自分を、「もう知っている」と思い込む。そこに、人間の認知の落とし穴があります。

Empathemian『First things first』

Stand before the mirror, and you will see yourself.(鏡の前に立てば、じぶんが見える).

だから、プラクティスは、できるようになるためだけにあるのではありません。

知るためにあります。

声に出してみる。
演じてみる。
比べてみる。

すると、それまで気づかなかった自分が映り始めます。

「ここが速かった。」
「思ったより聞き取れていない。」
「こんなクセがあったのか。」

それらは、頭の中で考えても生まれません。

やってみた、そのあとに初めて生まれる認知です。

だから、プラクティスは、自分を変える前に、自分を映し出します。

見えなかったものが見える。
知らなかったことを知る。
そして、その認知が、次の一歩を変えていきます。

私たちは、見えたものしか変えられません。

だからまず、鏡の前に立つのです。

First things first.(まず、すること)

⚫︎ 上達に迂回路はない|First Things First ⑥ プラクティスには法則がある へ続く(明日配信)

作(文・挿絵・声に出すことば・声):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットノート

「First Things First シリーズ」:

⚫︎ 歩ける前に走れない|First Things First ① ものごとには順序がある

⚫︎ 屋根から家は建てられない|First Things First ② ものごとには構造がある

⚫︎ タネをまかずに実はならない|First Things First ③ ものごとには因果がある

⚫︎ ダシはあとから入れられない|First Things First ④ ものごとには不可逆がある

⚫︎ 鏡の前に立たなければ、じぶんの姿は映らない|First Things First ⑤ 認知には法則がある

⚫︎ 上達に迂回路はない|First Things First ⑥ プラクティスには法則がある

⚫︎ 他人の結果はまねられない。原因をまねよ。|First Things First ⑦ プラクティスには絶対原則がある