創意工夫をして、こしらえるのが、愉快。
中学生の頃、井深大さんのこのことばに出会いました。ことばの響きだけで、いい気分になりました。
他人がやらないことに全力を注げ。
The one and only. (唯一、無二であれ)
そこにこのことばが重なり、私はソニーに入社しました。
いまでも「じぶんひとりでも、だれもしないことをするんだよ。」というふうに聞こえます。
ことばがきっかけになり、支えになり、多くのひとのご縁と運にめぐりあいました。
研究、開発、創作、著作、制作。いろんな物事をつくることに携わってきました。
独創的な発想で、オリジナルな物・事をこしらえる。
こしらえる、とは、たくさんの素材から、意外な組み合わせを探して、ねばり強く、試しながら準備することです。 失敗のほうが圧倒的に多いですが、愉快です。
この話は、職場や開発の現場に限りません。
日常のたくさんのことにあてはまります。
なぜかというと、「全力を注ぐべき、他人のしないこと」「じぶんしかできない」大切なことが、あるからです。
それは、じぶんの「手入れ」です。
じぶんという身心の手入れは「他人がやらない、全力を注ぐべき」ことであるはずです。
その中に、「なりたいじぶんになる路」をこしらえるたのしみがあります。
ほんのわずかの時間。1日の1%のじかんをつなげていくだけで、できます。
The one and only. かけがえのない、じぶん。
他人とくらべて、勝っているとか、負けているとか、そういうことじゃないんです。
じぶんをこしらえることは、じぶんしか、できません。それは切実で、そして、ありがたいことです。
なりたいじぶんになる路をつくり、それを手入れする。
「気づく③ じぶんをみちびくガイド(エンパレットでじぶんと照らし合わせてみる)」
出典・参照:坂口立考「ある新聞記事の記憶」、『毎プラガイド』