Empathemian, 「エンパシームのパレット」

の:ねぇ、ドラえもん、ひらめく道具ない?
ど:あ、ダニエル・デネットさんが「ひらめきのポンプ」という本を書いているよ。
の:本なの?
ど:そういう比喩で人間の感性・知性を高める「思考の道具」の話をしているよ。
の:ぼくもそのポンプほしいな。
ど:うん、そこで紹介されているのは:

人間は、素手だけでは大した大工仕事はできないし、脳みそだけでは大した思考はできない。

ボー・ダールボムさんのことばを引用して、デネットさんは言います。

「心に働きかけるようなツールがあったらいい。ちょうど、ことば、概念が人類の歴史をつくってきたように、思考実験とか直感ポンプとか、そういうものがあったら、もっと人間に備わった力を活かせるはず。」

こういう話を聞いたことがあります。
バーテンダーが10人の注文を一度に受けても平気なのは、グラスを並べてその状況を利用するから。いわば、グラスの列といっしょに考えているということ。

道具は、使うものです。
でも、いっしょに考えてくれる「相手」なのですね。

エンパレットは、エンパシームへみちびくパレット。エンパシームの道具です。
じぶんがつながるヒントに出あう「相手」になります。
絵の具パレットの上で、いろいろな色を混ぜるように、いろいろなことばで、気づきをいざなうツール。
いつも持ち運びできるパレットです。

だれもが、ひとときの間をつくること、素直なことばを紡ぎだすこと、
そのためのエンパシーム。そのエンパシームで、ものごとのつながり、人と人とのめぐりあわせが、よりおきやすくなるような道具。
きょうの記事もまた、エンパシームへみちびき、活かす道具としての、記事でありますように。

ところで、「記事」を意味する、英語のarticleということばには、「つなぐもの」という意味があります。

「作法を共にする道具があるからこそ」

「エンパシームをみちびくパレット」

「気づく③ じぶんをみちびくガイド(エンパレットでじぶんと照らし合わせてみる)」

出典・参照: ダニエル・デネット『Intuition Pump』

ダニエル・デネット