Pierre Probst『Caroline au Carnaval,
HACHETTE JEUNESSE edition

いちばん、思い出深い絵本は何ですか?ひとつ、あげてください。

「わたしは、カロリーヌの冒険です。」

ユキさんは、こんなふうに答えます。

「8匹の仲間をひき連れて世界中どこへでも。特に、カナダへ行く話とカーニバル編が好き。」
「メイプルの大木に首をつっこんで、シロップを無限になめられるなんてー」
「南仏のカーニバル、仮装と山車。あんなに楽しそうな世界があるなんてー」

「5歳の時のことです。世界中のいろんなところに行って、心ゆくまで楽しさを味わうことを夢みていたんだと思います。何十年もたって復刻版のページをめくっていた時、いまでもそこにあの頃の私が映っていました。」

「ねがいって変わらないんですね。」

Inspire Wonder.(未知に心をひらいて)

思い出は、「場面」と「セリフ」でできています。
なんども繰り返すことで、ねがいのタネがまかれます。

冒険のストーリーは、知らないところへ行き、はじめての体験をして、帰ってきます。
冒険とは、未知にであうことで、じぶんが変化する物語。

宇宙や秘境でなくても、未知のものごとにふれることで、じぶんの心の世界が広がります。
絵本は、じぶんが変化する想像の体験。

それなのに、あんなに、おもしろくて、たのしかった冒険の絵本を、大人になると読まなくなってしまうのはなぜでしょうか?

・子どものことだから?
・現実の話ではないから?
・忙しくて暇がないから?
・いま読んでもなんともないから?

たぶん、それすらも考えることがないのではないでしょうか?

どうして?
常識?

そうです。
「なんともない」ことに、じぶんを慣らしてしまったからです。
「ワクワクしたりしない」のが当たり前になってしまうからです。

せっかくまいたはずのタネは、芽がでないまま、眠りについています。

小さな冒険が必要なのです。

「Life is an adventure (2)」へ続く


出典・参照:ピエール・プロブスト『カロリーヌ カナダへいく』『カーニバル』

Pierre Probst