Empathemian『Sunnyvale, California』

「マインドフルネス」ということばをよく聞きますね。

瞑想のこと?
心身の健康法のことでしょ?

マインドフル (mindful) とは「気づかう」ことです。

瞑想めいそう」と聞くと、修行のようにも聞こえますが、まったくちがいます。
もとになったことば Meditate は「心を向けること」です。

マインドフルとは、じぶんに配慮すること。
じぶん中心になることではありません。その反対です。
じぶん自身に心を向けるとは、じぶんを相手にして、見まもることです。
無理に意識して、がんばることではありません。

哲学者ミシェル・フーコーは、このように言いました。

「哲学の歴史を通して、じぶんを知ること、つまり「自己認識」ばかりが説かれてきたが、もともと、古代ギリシャ時代は「配慮」を意味する「エピメレイア」がより大切とされていた。じぶんの世話をし、じぶんを変える行動こそ。それは自己への配慮の実践にある。」

じぶんに気づかう実践(プラクティス)がいちばん大切だ、というのです。
「自己への配慮」とは、もっと平たく言うことができます。

・じぶんをいたわり、世話をすること
・じぶんによりそい、みまもること
・じぶん自身の友になり、助けること

「じぶんがじぶん自身の友になる」なんて考えたことなかったかもしれません。
なんとすばらしいアイディアではないですか!

マインドフルネスが「心身の健康法」になるのは、じぶんに気づかう習慣をつくることだからです。

心身の健康は、過剰にならないように、バランスのよい状態を保つことです。

食べ過ぎ、飲み過ぎ、働きすぎ、考えすぎ。情報の取りすぎ。
「やりすぎ」とは、やりっぱなし、ほったらかしということですね。

じぶんを気づかって、ケアすること。
こまめに手入れをすることです。

じぶんが、じぶんの相手だと思えば、自意識過剰にならずにすみます。

そのような心得を習慣づけるには、どうしたらよいでしょうか?
そのつもりでいても、つい、忘れてしまうことがあります。
小さなケアをすることを身につけるには?

じぶんを気づかうひとことを、じぶんに向けて言うことです。
ほんとうに、ひとこと、たずねてみることです。

How am I doing?
今日はどうだい?


Check in with yourself, every day.
1日1回、じぶんに聞いてみよう。


出典:ミシェル・フーコー『主体の解釈学』