Empathemian, Pearson-Arastradero Open Preserve

牧野富太郎『植物知識』より。
われらを取り巻いている物の中で、植物ほど人生と深い関係をもっているものは少ない。まず世界に植物すなわち草木がなかったら、われらは決して生きてはいけないことで、その重要さがわかるではないか。

われらの衣食住はその資源を植物に仰いでいるものが多いことを見ても、その訳がうなずかれる。植物に取り囲まれているわれらは、この上もない幸福である。

自然の宗教!その本尊は植物。

なんら儒教、仏教と異なることはない。

みなの人に思いやりの心があれば、世の中は実に美しいことであろう。
世のいろいろの宗教はいろいろの道をたどりて、これを世人に説いているが、それを私はあえて理屈をいわずにただ感情に訴えて、これを草木で養いというのが私の宗教心であり、また私の理想である。

牧野博士は、こう言います。
世人が植物に興味をもてば、次の三徳がある。
① 人間の本性がよくなる。 
② 健康になる。  
③ 人生に寂寞(じゃくまく)を感じない。
  (寂しくならない)

野花はともだち。

都会に住んでいても、ほんとうにいろんなところに、小さな野花が咲いています。
やさしい気持ちを持とうと思わなくても、構えないでもだいじょうぶ。こんなふうに、声にしてみると、意外ににも、自然にそんな気持ちになれます。

小さなともだちは、どこにでもいる。

出典:牧野富太郎『植物知識』