It’s the way you move that speaks.(ふるまいが、ことば)
身ぶり、手ぶりと言いますね。
だれかと話をする時、自分では気がつかないけれど、いろいろな身ぶり、手ぶりがついています。
もちろん、姿勢も表情も、声の調子や間合いも。その全体がことばになっています。
私たちの身ぶり、手ぶりはジェスチャーとも呼ばれます。
ジェスチャーは、音声言語と同期し、コミュニケーションの重要な通路です。
マイケル・コーバリスさんは、「言語は呼び声からではなく、手、腕、顔のジェスチャーから進化した」という説を唱えます。
野生の動物の観察や人間の言語の研究、特に、霊長類の行動・コミュニケーションの進化の経緯などを研究し、このように言います。
「ホモ・サピエンスの祖先たちは、原理的に現代の手話言語と似た形式の言葉を進化させたと考えられる。ただし、ジェスチャーにうなり声や叫び声に近い音声で抑揚をつけていたにちがいない。そこから長い時間をかけて自律的な音声言語が完成すると、手が自由になった。 音声言語はそれ自体、聴覚システムではなくジェスチャーシステムである。」
人間の言語の起源について、音声が先か、身ぶり・手ぶりが先か?という議論は続きます。
が、現代の私たち、いまの、このじぶんにとって、身体の自然、無意識的な動きと、声ことばによるコミュニケーションは切り離せません。
身心のふるまいが表われて、声ことばになる。声ことばが湧き上がり、ふれあいになる。ー
ふるまい全部が、ことば。
ふれあい全部が、ことば。
Interactions came before words.
出典・参照: マイケル・コーバリス『言語は身振りから進化した・進化心理学が探る言語の起源』、英プラ「なりきりコース」ツボノート、
「英プラ なりきりコース Seed Pattern Practice (13) Take action.」
Michael C. Corballis 『The gestural origins of language』、『From Hand to Mouth: The Origins Of Language』
Damián E. Blasi, Søren Wichmann, Harald Hammarström, Peter F. Stadler, and Morten H. Christiansen 『Sound–meaning association biases evidenced across thousands of languages』(PNAS 米科学アカデミー紀要論文)