Embrace it.(ことばを心に抱いて)
切に思ふことは必ず
道元禅師のことばを弟子の
よく、こんな解説がされます。
・自分の願い、思いが大切
・真剣に取りくめば成功する
・強い意志が必要だ
もうすこし、具体的な真実が知りたいですね。
切に思うとは?
「切に」とは、切れるぐらい、この身に近い、という意味です。
大切、親切、切実。
身に感じられる近さ。
切に思う行為。
いつも心に抱いて歩むこと。
そのことばを声に出して、じぶんで聞くこと。
くりかえし、ふりかえること。
ことばを、じぶん自身とむすびづけること。
思う心をことばに変えないかぎり、切に思う心を具体的に身につけることはできません。
道元禅師は、このことばに続けて、このように説きます。
切に思ふ心深かれば、必ず方便も
思う心が深ければ、方便も生まれてくる。(*注1)
心が深いとは?
なんとなく、わかりますが、
わかったようでわからない。
何をすることが、心を深くすることでしょうか?
具体的なふるまいに変えないかぎり、身につけようがありません。
世の中、じぶんの望むようには、物事はすすみません。
いろいろな障害が次々に現れます。
じぶんのこれまでの歩みを変えることもできません。
じぶんをわかってくれる人も、助けてくれる人も見つかりません。
そんな時に、心を深めると、アイディアが浮かんでくるとは?
You’ll come up with new ideas.(新しい考えが浮かんでくるよ)
心を深めるとは?
空間が広がるイメージがあります。
こんなふうに、考えたらどうでしょうか。
心は、じぶんのことばのネットワーク空間。
これからのじぶん、未知のじぶんにむけて、ことばを紡ぎ出し、つないでいくこと。
つなぐとは?
思いをことばにし、それをまた別のことばにむすびつける。
そのようにして、絶え間なく、心を働かせるうちに、出会いがある。
じぶんをガイドしてくれるようなアイディアに出会えます。
ひと息のことばを、声に出してください。
じぶんの身心に響かせることです。
マジックはありません。
思いを続けることだけです。
思いのみちをゆけば、不思議なことに、縁に出会える。
それをマジックと呼んでも、差し支えありません。
出典・参照:
(*注1)方便は、ガイドとなる、プラクティスのみちびきです。こちらのエンパレットをごらんください。