Empathemian『Capture the edges』

Learn to unlearn.(学ぶとは、学び直すこと)

エンパシームは、ふだん、じぶんが無意識にやっているふるまいを小さな単位で捉え、プラクティスの強力な手助けにする方法です。
無意識なふるまいとは、手を動かすことや、声を出してしゃべること、聞くこと、間あいを入れることなど、日常的な行為です。
小さな単位とは、数秒間のまとまり。
それを捉えて、見えるよう映し出し、記録して、だれもが使える、共通データにします。

のびた:あ、お手本のエンパシームとくらべるんだね。小さな単位って何?
ドラえもん:無意識的にって、言うけど、ぜんぜん知らない無意識のことじゃないよ。
の:え?どんな無意識のこと?
ド:意識的に話し始めると、話している間は、口の動きは無意識的。
の:それを意識できるようにするの?
ド:そう。意識できそうなんだけど、慣れないと速すぎて間に合わない、一瞬。
の:何秒ぐらい?
ド:ひとつの音節が0.1-0.5秒ぐらい。
の:そんなに速いの?
ド:上達するとか、技を身につけるってのは、その一瞬に身体を動かせるようになることなんだ。
の:じゃ、ぼくは日本語の、その、カナモジの技を身につけちゃっているってわけね?
ド:まさに!それをunlearnするってのは、learnするものと比べて、単位ごとに置き換える練習。
の:右手で身につけていた字を書く技を、左手に切り替えるみたいに?
ド:手とことばはおなじじゃないけど、unlearningという考え方はおなじだよ。切り替えモードをつくること。
の:別のやり方で置き換えるんだね。それ、エンパシームを使ってやれるの?

エンパシームは:

 ・ 自然な流れをつくって、意識して始めて、意識して終える、というプロセスの中で、

 ・ 無意識的な身体行為を小さなまとまりで捉え、あとで使えるデータをつくります。

 ・ 漠然とした無意識や、だれか他人が外から観察しているものではなく、

 ・ じぶん自身でふるまう行為(意識的な行為の中にあらわれる無意識的な動作)を捉え、

 ・ その流れが損なわれないようにして、まとまりをつけ、

 ・ その中に入っている小さなピースを記録し、表現して使えるようにする、プラクティスの補助ツールです。


Empathemian『エンパシームは、無意識の縁と捉えた多重カプセル』

Unlearn your micro actions. (じぶんの小さなふるまいを学び直す)

意識的にはじめておえるふるまいの中に現れる、無意識的な行為の断片を捉え、うつしだす技術。

・ 静かにすわってひと時すごす:2分(エンパシームの連なりひとつ)

・ その中に現れる自然な動作の間、区切り: 10秒(エンパシームのサイズ)

・ ひと息の発話:2秒(エンパシームの中のシード(声セリフ)ひとつ)

・ その中に入っている音のまとまり:0.2秒(シードの中の円符)(注1)


の:エンパシームって、カプセルみたいだね。
ド:そう。あとは、そのつもりでやることが第一。つぎに、ABC。
の:そのつもりって何だっけ?
ド:英語を話す人になったつもりでってこと。
の:あー、そうだったね。
ド:それで、くりかえして、ふりかえって、たしかめる。learnとunlearnがいっしょに。
の:切り替えモード。
ド:そうそう。学ぶとは、学び直し。
の:ウラ面があってオモテ面がある。表裏一体ってのはそういうことなんだね。
ド:技を身につけるということは、はじめは意識してやっていたことが、くりかえしていくうちに、無意識的になること。(注2)
の:はじめは速すぎてついて行かれなかったことが、できるようになるってことなんでしょ?
ド:そうだよ。そのためには、速すぎると感じる部分を取り出して、いったんゆっくりにして、意識できるようにする。
の:取り出すのにヘルプがいるんだね。
ド:そのほうが楽にできる。無意識的なことを特定して、思い浮かべたり、ことばにできるようになることが上達。
の:無意識と意識とのあいだを行き来できるようにすることがプラクティスなんだね。
ド:のびちゃん、冴えてるね。そのとおり。漠然と無意識のままじゃなくて、いったん意識できるようにして、それをプラクティス。
の:それをくりかえすと、無意識側にもどるってことなんだね。なんだかできるような気がしてきたよ。
ド:そのための補助となる入れ物がエンパシーム。
の:エンパシームがないとできないの?
ド:エンパシームのようなものがないと、たいへんだよね。
の:あ、それはわかるよ。何をガンバってもなかなかうまくならないから。それで続かなくなっちゃう。
ド:そもそも、ただがんばれ、って言われても、よくわからないし、かえってできなくなるでしょ。
の:そうそう。何をやるのかを、見えるようにしてくれるとありがたいよ。
ド:昔から、反復練習やドリルの効果はよく知られているけれど、それだけじゃなくて、もっと大事なことがあるよ。
の:どんなこと?
ド:プラクティスが自覚につながり、習慣になること。
の:テクニックだけじゃないってこと?
ド:そう。心も身体も。素直に受け入れて、思いをつなげていくこと。

身につけるシリーズ①ー⑤のお話はここまでです。
エンパシームは、くりかえし、ふりかえり、たしかめ、学び直すことで、自覚にみちびいてくれる友のような存在。
無意識とか意識とかいわれても、何をしていいのかわからない話を、あつかうことのできる小さなピースに取り出して
「だれでも、かならず、つづき、うまくなれる」ことを支える発明(テクノロジーであり、メソッド)です。

「身につけるしくみ④(両面)英語を身につける本質」

出典・参照:『毎プラガイド』、『英プラガイド』、Rikko Sakaguchi『Philosophy Inspires Technology Innovation』

(注1)英語の発話で、ひとつの音節は、0.1-0.5秒ほどです。円符は音節を可視化したもの。

「はじまる前に、はじまっている」

(注2)以下のエンパレット記事をご覧ください。このエンパレットシリーズ「身につけるしくみ①ー⑤」は、「無意識の力を引き出し、活用する具体的な方法」の典型的な事例です。

「無意識の力を活かす方法」

「じぶんを推測しながら生きている」

『毎プラガイド』ページ

「毎プラオリエンテーション」

まとめ

Empathemian『無意識の外縁を捉える』