Empathemian 『En la sopa de melón』

Immerse yourself.(ゆだねて、ひたれ)

生ハム・メロンとよばれる料理があります。
ほどよい大きさに切ったメロンに生ハムがのり、オリーブオイルのかかった、シンプルな料理です。

スペイン産・イベリコ豚の熟成生ハムはJamón (ハモン)、イタリア産の生ハムはprosciutto (プロシュート)と呼ばれます。
生ハムにメロンをあわせるのか? それとも、メロンに生ハムを添えるのか?
いずれにせよ、オリーブオイルとあわせた、3つの素材が調和して、それぞれの風味を引き立てます。

はじめて、完璧に熟れたメロンスープの中に、熟成ハモンと出逢った時のことです。衝撃的でした。

メロンスープの海に浸っている!

その手があったのです!
メロンの上にハモンをのせるのではなく、、スープの中にハモンを浸すのです。
メロンというフルーツに生ハムを組み合わせる、画期的なアイディア。

「コロンブスの玉子」という表現がありますね。
「あまりむずかしくないことが、だれにも気づかれず、気づいてみたら実に簡単なことだった」という事実を示すことばです。

この方法をはじめて思いついた人。
素材の調和をさらに堪能するための、「決まった形」という「わけへだて」をなくしていたのでしょう。

Unlearn it.Think the other way around.(わけへだてを忘れよ。逆転の発想で)

委ねることなのですね。
温泉に浸かる時、お湯に身を委ねますね。
じんわりとお湯に包まれると、何とも言えないいい気分になります。
それと同じように。

Imagine you’re jamon.You become it.(生ハムになって、メロンの海にいるじぶんの姿!)

発想を豊にする?
センスを磨く?
そのものになりきるイメージをもつことです。

逆転の発想ということばがありますが、
そもそも、発想と呼べるのは、逆転させたことです。

出典・参照:道元『正法眼蔵』、以下のエンパレットなど

「水滴のじぶん」

「心のメソッドとは」

「共感をあじわう「フルーツとことば]」

「正法眼蔵」