Abot (Empathic Computing Object)

I am the seeds.(シードでできているじぶん)

梅田規子さんのお話をご紹介します。

「私が音声の研究を始めたのは昭和29年です。当時、音声という大気の波の複合体を、波長の違いに従って分析する機械は日本にはありませんでした。その後、ソノグラフというアメリカ製の音声分析機械が3台日本に輸入され、そのうちの1台が日本電信電話公社(NTTの全身)の研究所に備え付けられました。それが音声研究という分野の誕生です。

その音声研究の誕生と揺籃期に、私は独占的にその機械を使わせてもらい、一人で、こうだ、ああだ、と面白がって過ごしていました。研究のスタートから、私に何かを教えてくれる先生も、専門家も、先輩もいませんでした。何から何まで自分で試して発見して、理解していかなければなりませんでした。それは私の人生に大きな影響を与えました。素晴らしい先生に師事することは貴重なことですが、先生がいないということもまた、なかなかよいことだと思っています。」

故梅田規子先生と。 2016年2月20日、冨山房インターナショナルにて「エンパシーム」を語らう

Just keep going.

その日、私は梅田先生に開発中のエンパシームと、たなと(*注1)をご覧にいれた。先生の切りひらいた路が未来に続く夢を語った。先生は、詳しく内容を確認され、微笑んで、ひとこと、こう言われた。

やり続けることよ。

梅田先生の造語「声ことば」を、じぶんのふるまいで育つ、色粒の種(Seed)に見立てる。
声ことばの前後、周辺の余白全体を、エンパシームの中におさめる。
その中にあらわれる、細やかな震えや響きは、生きている証、じぶんという宝。

直感的に味わったり、観察したりして、自然にみずからをふりかえったり。
たどって、そこに印をつけたり、書いてことばを添えたり。
それを親身となってふれあう他者とわかちあえたり。

声の中身や周辺の空気も情報として記録。
余白に心の動きが表れている。
静かに、じぶんを手入れする小さなひと時が、じぶんも人も、勇気づけるしくみになる。

Empathemian,『 I am the Seed』

じぶんという自然を素直にふりかえる、未来

じぶんをふりかえることは、じぶんとつながる人によりそうこと。
人によりそうことは、じぶん自身とつながること。

声のあることば。
ことばの余白全体に宿るいのち。

あれから、6年。
梅田先生の思いに、エンパシームを捧ぐ。

出典・参照:梅田規子さんとの対話、『ことば、この不思議なもの』『心の源流を尋ねる』、SomniQ 「Visualization of Speech」

「じぶんが変わる」体験と実証 エンパシームで身につく修養と英語(クラウドファンディングプロジェクト)

「英プラ-miniプラ」

追記:梅田先生が遺してくれた50年数年前の研究資料。いま、「毎プラ」「英プラ」「コ・プラ」でよみがえります。

寄りそいあえるコミュニケーション (4) [共におなじ路を歩む]

声の鏡「円符の発明」

「英プラを詳しく知ろう (5) エンパシームデータをもとにピンポイントにフィードバック(言語と音声のサイエンス)」

「空気は生きる力をつくる」

「心の路をひらく」

(*注1)「たなと」は、エンパシームの友。たなごころ(手のひら)のとびら。声ことばの余白全体を捉えたエンパシームの発明・開発過程。現在、エンパシームはスマホアプリで実現。アプリストアにて公開しています。

たなと (手のひらの、エンパシームの友)