
こんな話があります。
ドラえもんとのび太の会話風にやってみます。
ド:のびちゃん、何を探しているの?
の:財布落としちゃったんだよー。
ド:あ、それはたいへん。
の:ドラえもんも一緒に探してよ。
ド:どこで落としたの?
の:あの暗い道で。
ド:えー!? じゃ、なんでここで探してるの?
の:だって、あそこは暗くて何も見えないよ。
ド:落としたのはあっちなんでしょ??
の:ここは明るくて地面がよく見える。
ド:。。。
の:ドラえもん、ちゃんと探してよ!
ド:のびちゃんの都合で探すんじゃなくて、財布
の都合で探さないと。
の:またなんかむずかしいこと言ってるの?
みなさんの身にも、もしかしたら、笑えないことがあるかもしれませんね。
うまくいかない原因をあれこれ探している時。
実は、答えを探しだしたいという自分の都合で探しているのかもしれません。
答えがないことのほうが、あることよりも、 はるかに多い。
だから、時々、胸に手をあてて、声にだして、自分にきいてみましょう。
Are you sure about this?(これでいいの?)
だれの都合で探してますか?
「じぶんで気づく」ことが大切だ、などと、よく言われます。
しかし「気づく」とは、そもそもじぶんでは気づいていなかったことに、「あ!そうだったんだ」という思いの瞬間が浮かび上がってくることです。
別の言い方をすると、「気づかない」というよりも、「じぶんにとって大切な、気づくべきこと」が、意識の中に湧き上がってこないままの状態が続いているのです。
でも、じぶんの心の中のことは、だれもドラえもんのようには、教えてくれません。
では、どうしたらよい?
実は、ちゃんと、ヒントがあるんですね。
じぶんのふるまいに現れているのです。
その「ふるまい」の存在に気づくように、そのことだけを思い出せばよいのです。
じぶんにひとこと、言ってみるだけで、思い出せます。
出典・参照:行動経済学では、人間の心理バイアスを示すエピソードが多く紹介されています。そのいくつかは:
「The Drunkard’s Search Effect」(挿絵があります)