
『生きがいについて』の中で、神谷美恵子さんはこう語ります。
「ただ、呼吸しているだけでなく、生の内容がゆたかに充実しているという感じ、これが生きがい感の重要な一面ではないか。
ルソーは『エミール』の初めのほうで言っている。
最も多く生きた人とは、生を最も多く感じた人である。」
私たちは、じぶんよりもずっと大きな「自然」に包まれています。宇宙の一部です。
その自然とふれあうことで、じぶんと相手のつながりを、もっと感じられるようになります。
生きがいは、そのような小さな瞬間の中に、生まれるものなのでしょう。
多くを感じるとは、どういうことでしょうか?
こんなふうに、言えると思います。
生きているという実感の数が多いこと。
じぶんと身の周りが、共に感じられる、ひと息ごとの瞬間。
その数が、あたかも数えられるかのように、生きられたらすばらしいですね。
エンパシームは、静かに落ち着いて、小さな間(ま)をつくって、それをふりかえって感じられるようにする手助けです。
ひと息ごとの瞬間の数を、ふりかえり、なんども活かすことができるのです。
それは、共感の数。
この雨つぶのように。
Cultivate your moment.
出典:神谷美恵子『生きがいについて』
ジャン=ジャック・ルソー『エミール、または教育について』