心得のメソッドとは

道元『典座教訓』は、料理の心得を説きます。「食材を料理するのではない。じぶんが食材である。宇宙と一体のじぶんを料理するのである。」そのような気持ちになりきって働くこと。

「心得」とか「心がけ」ということばがありますが、心に得るとか、心にかけることは、頭の中ではできません。身をもって、心をこめる「ふるまい」が必要です。

Act. You’ll realize something. (ふるまえば、何かがなされる)

Less is more (14) (取り出して、削り減らして、磨く)

キーボードで文章を書く時、スペースキー(間をいれる)と削除キー(さかのぼって削る)の使用頻度が圧倒的に多いことに、ふだんは気づかずにいますね。つくることは、削ること、磨くこと。書くという行為は、書いてから削っていくこと。考えとは、はじめからあるのではなく、素材をじぶんの身体から出して、それを減らしていくものです。

Less is more.(削り減らすと深まる)

じぶんという素材でつくる

「カリフラワー」の料理のレシピからのヒントです。「ゆで方ひとつで、カリフラワーがごちそうに。塩とおいしい油があれば、素材本来の味を最大限に引き出すことがきる。」じぶんという存在もまた、固有の素材です。それを活かせるような、レシピや、調理場や、友と出逢えることを信じて、じぶんをつくるのです。

You’re self-made.(じぶんでつくるじぶん)