
Aspiration comes first. (ひと息のねがいからすべては始まる)
かなえたい「ねがい」はありますか?
ねがいは、じぶんを育てる最大の力です。
外から与えられるものではありません。だれかから教えてもらうものでもありません。
じぶんの内に生まれ、育っていくもの。それが、ねがいです。
英語では、ねがいをAspiration と呼びます。
このことばは、もともと「息を吹きかけること」。
呼気。息吹。ひと声出すことです。入れることではなく、出すことです。
なぜ、息を吹きかけることが、ねがいなのでしょうか。
Aspiration is self-born. (ねがいは自発)
それは、ねがいが、じぶんの内から外へ発するものだからです。Aspirationは、じぶんから発するふるまいそのもの。
自発でないもの、与えられたもの、やらされているもの。これらは、長く続きません。
外から与えられる動機(Motivation)は、いつか火が消えてしまうからです。消えてしまう火は、ねがいになりません。
だから、文字どおり、じぶんで息を吹きかけることが、ねがいの始まりなのです。
それは、ひと言、声を出すことから始まります。じぶんから発するから、身につく。特別な力はいりません。手持ちの力できるのです。声を出す時、じぶんの脳は、その声を脳の内側からも聞いています。
茎を伸ばし、葉をつけ、花を咲かすためには、しっかりと根をはる必要があります。じぶんから発したねがいのことばが、じぶんの心に根を伸ばしていきます。
根は、見えません。心が目に見えないのと、おなじように。
でも、根があるから、茎も葉も花も育ちますね。ねがいもおなじです。
じぶんが、ねがうことば。手本をまねて、声に出します。
声に出して、じぶんで聞く。くり返して、身体にうつす。
そのうちに、手本のことばが、じぶんの内にしみこんでいきます。声にしたことばは、他者の心の中でも再現されます。ひと声は、じぶんに根をはり、人にも響いていくのです。
ねがいは、じぶんから発することで、根をはるのです。
Aspiration は自発。ねがいとは、じぶんから発すること。(*注1)
作(文・挿絵・声にすることば):坂口立考
出典・参照:以下のエンパレットなど
(*注1) Aspiration の語根には、息があります。同じ仲間に、inspiration, respiration, perspiration, spirit があります。Inspiration は、息を吹き込まれること。そこから、ひらめき。Respiration は、呼吸。Perspiration は、汗をかくこと。皮膚を通して息がにじみ出る、という感覚です。Spirit も、もとは息、生命の息。息は、ただの空気ではなく、いのちの動きとして感じられてきました。これらは、語源が近いというだけではありません。ひとつの流れ、くり返しのサイクルとして見ることもできます。
⚫︎ Inspiration:外から入ってくるひらめき。すなわち、偶然、出会うことば。それは毎日の営み中にあります。
⚫︎ Aspiration:それをじぶんの内から発するねがい。 心の中で Inspiration が Aspirationに変換される。
⚫︎ Perspiration:そのねがいが身体を通って、ふるまい(行動)になること。文字通り、汗をかくこと、努力の発揮。
⚫︎ Respiration:その全体を支える呼吸。くり返し、整え、続けるリズム。
そして、あとからふりかえる時、私たちは、出会ったことば、発したねがい、実際のふるまいのあいだに、線を見出します。点と点をつなぎ、意味に気づくことです。これを Abduction、つまり「遡って気づくこと」と呼ぶこともできます。
