Cultivate connections.(つながりを育てよう)
Sくんから、こんな作文を見せてもらいました。
「ピギーをのせて、えのおみせにいきました。
こあにゃーるさんのえがたくさんありますよ、ていうおてがみがきてたから。
こあにゃーるさんは、すごくおおきくてかおにしわがたくさんあるおじいさんです。(*注1)
フランスでえをかいています。
おみずをのんでいるひと。
すいかかなっておもったけど、やっぱりおみずのんでるとおもいます。」
自転車に乗って絵を見に行った!?
その場で模写をしているようです。
すべてのプラクティスは、まねることから。
お手本に近づくことが第一歩。
そのとおり。
その時、夢中になることが近づくチカラになります。
夢中になっている時は、じぶんでは気づきません。
あとから、楽しいという思いが湧き上がる時、夢中だったことがわかります。
夢中のチカラ。
それは、じぶんを前に進めるチカラ。
「おみずをのんでいる人」の絵を描いた画家とつながるチカラ。
水をのんでいる、顔にしわがあるおじいさん。
どんな絵なのでしょう?
それを想像するだけで、新しいつながりができますね。
ところで、抽象するチカラがいちばん高いのは、幼児の時かもしれません。
Sくんの後ろ姿はそんなことを感じさせてくれます。
そのようなチカラを持続して、伸ばしていくには?
画家の堀文子さんは、いいます。
「全人生をかけて、あの時にもどることを目標にしている。」
堀さんは、100歳まで、絵を描き続けました。
生きるとは、たとえば、5歳の頃のじぶんにむかって、思いを描き続けることなのかもしれません。
わたしたちには、夢中のチカラがあります。
夢中のチカラで思いを描くことです。
上手も下手も、ありません。
夢中のチカラでじぶんを世界とつなげることが生きていること。
出典・参照:以下のエンパレットなど、堀文子『ひとりで生きる』
(*注1)James Coignard