Festina Lente.
フェスティナ・レンテという、ことばがあります。
「ゆっくり急げ」という、ラテン語のことわざです。
ゆっくりとは、スピードを落とすこと。
急ぐとは、スピードをあげること。
速くすることと、遅くすることは正反対の動きですから、矛盾しているように聞こえます。
でも、実は、両者をうまく組み合わせるところに意味があります。
ほどよい速さで着実に進むことです。
また、途切れなく、毎日続けることでもあります。
ものごとは、気持ちがあせると、身体の動きが鈍くなります。
意識しすぎると、かえって、バランスがくずれてしまうのですね。
長い目で見て、よりよい結果をもたらすためには、いっぺんにたくさんやろうとしないことです。
少しずつ、コンスタントに、進むこと。
何かに到達するには、道の途中で疲れてしまわないように、じぶんをケアすることが必須条件になります。
とは言うものの、「ほどよい速さ」とは何でしょうか?
それは、何も考えなくても、いつもおなじようにできるスピードのことです。
つまり、いつもおなじようにできる、続けられるような調子で、ということ。
「いつもおなじようにできる」ためには、プラクティスがいります。
Go slow.(まず、ゆっくり)
slowは、悪いことではありません。
あせらず、とぎれず、続くための、秘訣なのです。
こんなセリフを耳にしたことがありますよね?
・何グズグズしているの?はやくしなさい。
・ノロノロするな、サクサクやってよ。
・トロくさいなぁ、早くしないと、間にあわないよ。
私たちは、「急がなくちゃ」と思うことに慣れすぎています。
問題は、急ごうとすることで、かえって、遅くなっていることに、気がつかないままでいる、ということなのです。
ものごとは、いったん、slow downすることで、よりよく、習得できます。
Festina Lente ② [ゆっくりにすると無意識の力が引き出される]へつづく
出典・参照:英語トレイル 4 (88) I am so excited.(ツボ)、以下のエンパレットなど
「ゆっくり急げ」(ウィキペディア)