Empathemian 『Smiles just happen』

市川浩さんは、こう言いました。

「相手がにっこりすると思わず私もにっこりします。これは相手がほほ笑んでいるから、こちらもほほ笑みかえさなければ礼儀上悪いと思ってにっこりするわけではありません。相手のほほ笑みをみると、こっちも思わずほほ笑んでしまいます。」

「他者の身体というのは、表情をもった身体であり、私の身体もまた気づかぬうちに表情や身振りでこれに応えています。これがいわゆるノン・ヴァーバル・コミュニケーションですが、もしこうした「間身体的」な場の共有がなければ、言葉のうえでは話が通じても、心が通わないでしょう。」(*注)

「このように表情的である他者の身体ですが、さらには物も実は表情的です。脅迫的な雲行きとか、なごやかな田園風景とかがあります。それに感応してわれわれの身の表情もかわります。茫洋たる海を前にしたときと、峨峨たる山を前にしたときでは、身のあり方が異なるでしょう。つまり風景とか風土も表情をもっていて、それがわれれわれの身体の感応の仕方を制約しています。風景や風土は物理的環境ではなく、それ自体表情的環境としてわれわれの身のあり方と深く入り混じっているのです。」

相手があるから、にこやかになる。

私たちは「相手」というと、人間の、それもふだん関係のある人を相手と考えますね。
実は「相手」になってくれる「もの」や「こと」は無数にあります。その中に、特定の他者も含まれているということです。

身のまわりの「もの」、自然の中を歩く時に出会うものと、ふれあっているという気持ちになる時、相手が生まれます。じぶんが、その相手になっています。

ひとりでいても、決して「ひとりっきり」ではありません。世界は、自然に、にこやかな表情になる相手に満ち満ちています。
じぶんから相手になれば「にこやか」な気持ちが生まれます。

エンパシーム「あ・ゐ・て・に・ふ・す・い・ま」の「に」は、「にこやか」の「に」。
何も特別なことはいりません。ひと言、声をだしてみましょう。

おはよう。

Keep your smile.(いつも、にこやか)

出典・参照:市川浩『身の構造』「身のことば」、『毎プラガイド』

(*注) 間身体性:「間身体性」

『英プラ』 トレイル 1 (21)Keep it simple.