Empathemian, Picchetti Open Space Preserve

Enjoy what you have.(授かったものを楽しめ)

ギリシャの哲人・エピクテトスのことば。

自分にないものを嘆かず、あるものを楽しめ。

じぶんが授かったものに気づき、それを使う喜びを感じることが大切。

与えられたものを受けよ、それを活かせ。

持って生まれた能力とか、潜在能力とか、じぶんで決めつけて考えようとする前に、できることがあります。
じぶんの身体、声、授かったもので、すぐできることがあります。

たとえば、このことばを声に出して言ってみることです。
声に出したことばを聞けば、その力が作用します。
そして、そうする間に浮かんでくる想像が大きな力になります。

ところで、人間の思考・判断には、いろんな「認知バイアス」があることが知られています。
バイアスとは、じぶんで気づかないうちに、物事の捉え方が「かたよる」ことです。

なぜ、かたよるかといえば、自分に関係ない「他人事」の場合と、じぶんが「当事者」である場合があるからです。
重みがちがうので、無意識に、ちがうバイアスがかかります。

そもそも、じぶんひとりで知ることのできる範囲は限られています。
なので、何かを判断する際には、色々な制約があります。

物事の判断には、気分や感情、心理状態が影響します。
また、受けとめ方には、個人差もあります。
合理的に判断しているようでも、それはつねに、部分的。
つまり、「限定的な合理性」なのです。

ただ、そのような見識や知識があっても、それだけでは、行動につながりません。
知識から入ろうとすると、じぶんの損得を先に考えてしまいます。
その結果、エピクテトスが言うような行動には、気持ちをむけづらくなります。

考えない方がよい、というのではありません。
色々考えるからこそ、その思考・判断がどのようなものであれ、それ以前に肝心なことを、直接導いてくれる知恵のことばがありがたいのです。

知恵のことばを声にアウトプットして、じぶんで聞いてはじめて、意味があります。
じぶんに向けて、こう言ってみましょう。

Enjoy what you are doing. Things will get easier. (していることを楽しめば、ものごとは楽になるよ)

出典・参照:『エピクテトス語録』、以下のエンパレットなど

「チャンスとバランス (2)」

「私たちはみな、限定的なじぶん。」

「つみへらせ!」

「エピクテトス」