Practice self-reflection.(じぶんをふりかえろう)
コロナ環境下のアメリカでは、いたるところにこんなサインがありました。
これはスーパーマーケットの床の写真です。
Practice Social Distancingとは、「距離をおいて並びましょう」という意味です。
距離といっても、人の感覚はマチマチなので、ガイドとなるマークが床についています。
プラクティスということばは、日本語にすると?
実践、練習、習慣。
プラクティスを言い表すことばは、3つあります。
が、基本は「する」という意味です。
「Social Distancing」をしましょう、という時の「しましょう」にあたります。
かみくだいてみると、practiceという動詞の意味は:
① じぶんでする(主体)
・ 人がしていることではなく
・ じぶんの考えで行動する
② 身体でする
・ 頭で考えているだけではなく
・ 具体的なアクションをとる
③ 定期的にする
・ 思いついた時にだけするのではなく
・ 決まった場所、時間で毎日する
④ くりかえしする(回数)
・ いっぺんにまとめてするのではなく
・ その都度、小まめにする
⑤ ふりかえる(自覚)
・ やりっぱなしではなく
・ 行為をふりかえり、たしかめる
⑥ 自分が変化する(上達)
・ ただ単にすることではなく
・ うまくできるようになる
⑦ 習慣になる
・ 意識してするのではなく
・ 考えずに、しぜんにできる
Practiceは、いわば、「実践+練習+習慣」の自覚です。
Common senseということばがあります。
常識、慣習といった訳語で知られます。
コモンセンスとは、共通の考え方。
だれもがそのように考える、ものごとの捉え方(フレーム)。
これに対して、Common practice ということばもあります。
コモンプラクティスとは、だれもがそのようにする、行為や、行動のこと。
「毎日、じぶんをふりかえる」ことを身につけるといった、
よい習慣づくりは、だれもがよいことだと思うことですが、
だれもがするとは限りません。
コモンセンスはあっても、コモンプラクティスにはならないのですね。
(コモンプラクティスは、コモンセンスではない、という言い方もできます)
構えたり、考えすぎると、かえってできなくなるのがプラクティス。
やればいい、やればできる、やっても意味ない、などと頭が先回りしてしまうと、できなくなります。
プラクティスとは、何かを成し遂げることではありません。
よい状態にみちびいてくれる、方向づけです。
Practice makes perfect.(練習が完璧をつくる)ということばがあります。
いいことばのようにも聞こえるのですが、実は、そうではありません。本当は:
Practice doesn’t make perfect.(プラクティスは完璧をつくるものではない)
It helps you do and get better.(実際にやって、うまくなるのを手助けする)
プラクティスの意味②[むずかしかったことがやさしくなる、変化のプロセス]へ
プラクティスの意味③(フィードバックとフィードフォワード)へ
プラクティスの意味④(フィードフォワードは未知はつなぐ力)へ
出典・参照:以下のエンパレットなど