Open the windows.(心を扉をひらいて)
前回のエンパレット「身につける③実は見えないルールがある」で、ゴールデンルールばかりでなく、シルバールールも大切という話をしました。
その先を考えてみましょう。
挿絵の図を見てください。(*注1)
縦軸(じぶん・相手)と横軸(する・しない)。
縦横を組みあわせてできた「4つの窓」を想像してください。
①の窓、②の窓だけではなく、その下に③の窓と④の窓があります。
①②は想像がつきますよね。
でも、③④は、気がついていません。
なぜでしょうか?
人に対してどうふるまうかが中心にあるから。
じぶんのことを忘れているからです。
実は、人のことを先に考えているようでも、それはじぶん中心の発想なのです。
①も②も、じぶんの感情と思考を、相手に対する行動基準にしています。
このように言うと意外に感じるかもしれません。
そこで挿絵のような、反転させた視点をもつと、そのことがわかりやすくなります。
③は、ゴールデンルールの奥の窓。
(相手にしてあげたいと思うことは、じぶんにもする)
相手は、人でなくても、たとえば、花でもよいのです。
花に水をあたえたくなる気持ちを思い出してください。
おなじように、じぶんの身体にもやさしくしてあげることです。
④は、シルバールールの奥の窓。
(相手に対してしないことは、じぶんにもしない)
ふだん、こんなふうに思っているのかもしれません。
じぶんのことは、じぶんの勝手。
だから、じぶんの身心へも無理を押しつけたりします。
④は、じぶんの身体を心を労ったり、じぶんにも配慮をすることです。
まず、窓の存在に気づくことからです。
①よりも②が気がつきにくい。
②よりも③が気がつきにくい。
③よりも④が気がつきにくい。
じつは、これは「じバリアの窓」なのです。(*注2)
「じぶんが何かをすること」を中心に考える毎日の生活。
本来一緒にあるはずのことに、気がつかなくなっています。
気づかぬうちに、じぶん発、じぶん中心になり、
じぶんの目的達成、じぶんの正しさのほうばかりに気を取られてます。
それは実は、じぶん自身を忘れていることに他なりません。
時々、4つの窓のことを思い浮かべるだけでよいのです。
窓をあけて、新鮮な風を入れるように、発想をいれかえてみましょう。
Open up your heart. (心をひらいて)
Be humble. (じぶんにも謙虚に)
Open all four windows. (4つの窓をみんなあけよう)
出典・参照:英語トレイル 2 (46) Open up your heart. および以下のエンパレットなど
(注1)「窓をひとつ、あけよう」の「ジョハリの窓」に着想を得たものです。
ふだん、閉まったままの窓がある、ということさえ知っていれば、あとは時々、思い出すだけです。
(*注2)「じバリアに気づく」
じぶん発・じぶん中心の意識が、じぶん自身のバリアになっていることに気づき、
それを和らげたり、とりはずしたりするプラクティスについて、エンパレットがつながっています。
Let it go. [行きづまったら、そっと手放すために]