Be empathic.(本当に親身になって)
Skin in the gameは、じぶんの身で感じること、親身になることです。
ナシム・タレブさんさんは、こう言います。
人間関係に大切なルールがふたつある。
① ゴールデンルール:じぶんがしてほしいと思うことを、人にもする
② シルバールール:じぶんが人にされたくないと思うことは、人にもしない
① を聞くと、なるほどと思いますが、落とし穴もあります。
積極的にオススメして、相手に通じればよいのですが、いつもそうだとは限らないからです。
・もしかしたら、相手はじぶんとおなじように思わないかもしれない。
・相手の立場を考えるようで、じぶんの考えや感覚を押しつけているかもしれない。
・気づかないうちに、じぶんの都合や立場で相手を想定してしまっているかもしれない。
だから、まず、②を心得ることが大切だというのです。
①の反対のルールです。
すこし消極的に聞こえるけれども、良識的なルールをもつことで、人に迷惑をかけずにすみます。
ほんとうの「おもてなし」は、①と②をあわせたものでしょう。
「ほどよい」距離感とか、「絶妙な」バランスを保てるのが理想です。
思いやりは、相手の身になること。
押しつけるのではなく、心から相手にたずねてみることです。
Treat others the way you would like them to treat you.(じぶんがしてほしいと思うことを、人にもしてあげる)
Don’t treat others the way you would not like them to treat you.(じぶんがされたくないことは、人にもしない)
さて、ゴールドとシルバーを組み合わせれば、すべてうまくいくでしょうか?
実はまだ、腑に落ちないところがあります。
①にせよ、②にせよ、行動の基準が、じぶんの感覚や考えになっています。
また、人に対してだけでなく、じぶん自身に対しては何も言っていません。
じぶん自身に対しては、どのようにふるまったらよいのでしょうか?
もう一歩、踏み込んで「見えないルール」を考えてみましょう。
身につける ④ いちばん奥の窓をあけよう(これが真髄)」へつづく
出典・参照:Nassim Nicolas Taleb 『Skin in the Game』、以下のエンパレットなど
自己をならふというは自己をわするるなり④ [相手を思う心と親切なふるまい]