
Why don’t you give it a try?(じぶんで考えてみよう)
習慣の「フレーム」をつくるもの。
ことばを使う回数が、そのフレームを強固にします。
こんな会話を思い浮かべてみてください。
のびた:ドラえもん、170キロの剛速球だって。
 
ドラえもん:あ、大リーグ野球の話ね。すごいね。
 
の:球が浮かび上がってくるんだって。
 
ド:なるほど。
 
の:ほんとに上がってくるの?
 
ド:そもそも、直球というのは、実は変化球だからね。
 
の:え?直球ってまっすぐ進むボールってことじゃないの?
 
ド:直球と呼んでいるけど、投げたボールはまっすぐ飛ばないよ。
 
の:どうして?まっすぐ行かず、曲がるのは変化球でしょ?
 
ド:うん、いちおうそういうことになっている。
 
の:いちおう、なの?
 
ド:そう。そう言わないと混乱するよ。
 
の:もう、混乱してるよ。直球は、ほんとは変化球なの?
 
ド:地球上のものには重力がかかるから、飛んでいるボールも下に落っこちるはず。
 
の:でも落ちずにまっすぐボールが飛ぶのは?
 
ド:飛行機が飛ぶ原理とおなじだよ。
 
の:飛行機?でもボールには翼はついてないけど。
 
ド:ボールにぬい目があるでしょ。
 
の:うん。ぬい目が羽根の代わりなの?
 
ド:ボールに回転をつけると、上に持ち上がる力がつく。
 
の:後ろ向きに回転させるの?
 
ド:liftされる。(注1)
 
の:まっすぐ進んでいるように見えるために、いっぱい回転をつけるんだね。
 
ド:そういうこと。
 
の:じゃ、なんで直球って呼ぶの?
 
ド:直球に見えるボールだから。
 
の:でもほんとは、変化球だなんて、だれも教えてくれなかったよ。
 
ド:ボールの周りに空気の渦ができるんだって。目には見えないけど。
 
の:空気があるからそうなるの?
 
ド:そう。重力と空気の中に暮らしてるんだよ。
 
の:直球っていう名前のイメージが少し変わったよ。
 
ド:いつもの見方を反転させてみると、新鮮でしょ?
 
の:直球というけれど、ほんとは変化球だったなんてね。
 
ド:地球は、太陽の周りを「回っている」というけれど、地球はひたすらまっすぐ進んでいるのかもね。
 
の:え?そうなの?
 
ド:空間の方が曲がっていると考えたら、まっすぐなのに曲がっている、ということになるよね。
 
の:だれかえらい人がそう言っているの?
 
ド:のびちゃんも、まずじぶんで考えてみようよ。
 
の:それでいいの?
 
ド:そうだよ。ものごとは、人間の頭の中で想像して、ことばで説明するもの。
 
の:ボールや地球は人間のことばを話さないから?
 
ド:宇宙のことばは、人間のことばではないけれど、近づくことはできるよ。
 
の:近づくだけなの?
 
ド:それがすばらしいじゃないか。そこからはじまるんだよ。
さかさまに考えてみる。
実は、すでに慣れていることがさかさまだった、ということがよくありますよ。
出典・参照:Wikepeida 『Kutta Condition』、『Lift(force)』、以下のエンパレットなど
Try it the other way around ② さかさまにしてみる
(注1) 「揚力」